2024.08.19

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ダイエット中の脂質・糖質量の目安|食品の選び方についても解説

ダイエット中の脂質・糖質量の目安|食品の選び方についても解説

ダイエット向けの食事法の中には様々なものがあり、特に脂質・糖質量に注目している方法が多く見られます。しかし、ダイエット中はどのくらいの量が目安となるのか、よく分からない方も多いのではないでしょうか。

バランスの良い食事を心掛け、健康的にダイエットを続けるためには、摂取エネルギーと脂質・糖質のバランスを正しく知ることが大切です。この記事では、ダイエット中の脂質・糖質量の目安について、食品の選び方に触れつつ解説します。

1.ダイエット中に摂取できるエネルギーの目安

ダイエット中は、脂質・糖質の摂取量に気を配る必要があるものの、1日に「最低限摂取しなければならないエネルギー量」を下回るほど摂取量を減らすべきではありません。具体的な目安の一つとしては、例えば「1ヶ月に1kg」といったように、無理のないスピードでの減量を意識しましょう。

1日の消費エネルギーを概算する場合、以下の公式がよく利用されます。

【基礎代謝量(kcal)×身体活動レベル=1日に消費されるエネルギー】

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、18歳以上の基礎代謝量は、男女ともに概ね以下の通り概算されています(※1)。

<男性>

年齢

基礎代謝基準値

(kcal/kg 体重/日)

参照体重

(kg)

基礎代謝量

(kcal/日)

18-29

23.7

64.5

1,530

30-49

22.5

68.1

1,530

50-64

21.8

68.0

1,480

65-74

21.6

65.0

1,400

<女性>

年齢

基礎代謝基準値

(kcal/kg 体重/日)

参照体重

(kg)

基礎代謝量

(kcal/日)

18-29

22.1

50.3

1,110

30-49

21.9

53.0

1,160

50-64

20.7

53.8

1,110

65-74

20.7

52.1

1,080

※参考1:日本人の食事摂取基準(2020年版)|表5 参照体重における基礎代謝量

また、身体活動レベルの指数は、日常生活の強度によって概ね以下の通り分けられます(※2)。

身体活動レベル

低い(Ⅰ)

ふつう(Ⅱ)

高い(Ⅲ)

指数

1.50

1.75

2.00

日常生活の内容

生活のほとんどを座って過ごしている

仕事は座位中心だが、生活の中で立って動く機会がある

立ち仕事や移動が多い、または活発な運動習慣がある

※参考2:日本人の食事摂取基準(2020年版)|表6 身体活動レベル別に見た活動内容と活動時間の代表例

上記条件を踏まえ、30-49歳・身体活動レベルⅡの女性が1日に消費するエネルギーを計算すると、次のようになります。

【1,160kcal×1.75=2,030kcal】

1ヶ月で体脂肪を1kg落とすには、7000kcalのエネルギー量を減らす必要があると考えられています。これを1日当たりに換算すると約230kcalとなるため、この例においては「2,030kcal-230kcal=1,800kcal」を1日の摂取エネルギーの基準として、ダイエットを進めていくことになるでしょう。

なお、使用する体重計によっては、乗るだけでおおよその基礎代謝量をはかることができるものもあるため、有効に活用しましょう。

2.ダイエット中に摂取できる脂質の目安

ダイエットにおいて考慮すべき、1日の摂取エネルギーの計算方法が分かったところで、次に「ダイエット中に摂取できる脂質の目安」について解説します。

脂質の摂取量の目安

日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、1日の摂取エネルギーのうち20~30%は脂質から摂取する必要があるとされています(※3)。

※参考3:日本人の食事摂取基準(2020年版)|脂質の食事摂取基準(% エネルギー)

よって、ダイエット中であれば「20%以下」の摂取を目標にしたいところです。仮に、1日の摂取エネルギーを1,800kcalと仮定した場合、以下の通り脂質からの摂取エネルギーを算出できます。

【1,800kcal×20%=360kcal】

オリーブオイルを例にとると、10gあたり約90kcalのため、摂取量としては40g程度が大まかな目安になるでしょう(※4)。

※参考4:食品成分データベース「脂類/(植物油脂類)/オリーブ油」

ただし、市販されている食材にも脂質は含まれているため、食材を選ぶ際はパッケージに書かれた栄養成分表示をチェックしましょう。

特に脂質量が多い食品とは

市販されている食品の中で、特に脂質量が多い食品としては、次のようなものがあげられます。

  • 加工肉(ウインナー・ベーコンなど)
  • ファストフード(ハンバーガー・フライドチキンなど)
  • 洋菓子(チョコレート・ケーキ・ドーナツなど)

その他、脂質の摂取量を抑えたい場合、ナッツやチーズ類に関しても注意が必要です。

3.ダイエット中に摂取できる糖質の目安

糖質に関しては、主に炭水化物の摂取エネルギーに着目して、目安量を計算することができます。以下、ダイエット中に摂取できる糖質の目安について解説します。

糖質の摂取量の目安

日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、1日の摂取エネルギーのうち50~65%は、糖質を含む炭水化物から摂取する必要があるとされます(※5)。

※参考5:日本人の食事摂取基準(2020年版)|炭水化物の食事摂取基準(% エネルギー)

よって、ダイエット中は50%程度の摂取を目標としましょう。こちらも1日の摂取エネルギーを1,800kcalとした場合、ご飯やパン・麺など主食の摂取量は以下のように計算できます。

【1,800kcal×50%=900kcal】

ただし、炭水化物には食物繊維も含まれているため、純粋に糖質を制限するのであれば、1日に取るべき糖質量を130g以下にする「ロカボ」という方法もあります。具体的には、1食20-40g、デザート10g以下を目指すイメージで、ゆるやかに食事制限を行います(※6)。

※参考6:ロカボオフィシャルサイト「ロカボとは」

特に糖質量が多い食品とは

市販されている食品の中で、特に糖質量が多い食品としては、次のようなものがあげられます。

  • 穀類(白米、うどん、パスタ、コーンフレーク・食パンなど)
  • はるさめ
  • さつまいも
  • 砂糖・はちみつ・ジャムなど

穀類に関しては、外食時に丼ものや単品で多量に摂取する機会が多いため、定食を注文したり、おかずを頼んだりしてバランスを調整しましょう。

4.糖質・脂質をバランスよく摂取するには

ダイエットのため糖質・脂質の摂取量を厳密に計算しようとすると、毎日の献立を考える際の負担が大きくなります。忙しくて買い物に行けず出前を頼むようなことがあった場合、それだけで1日の摂取量をオーバーしてしまうことも十分考えられるでしょう。

タイヘイの「ヘルシー御膳」なら、エネルギー調整食としてカロリーがコントロールされたお弁当を、食べたいタイミングで食べられます。糖質を制限したいなら「糖質少なめセット」もおすすめです。

5.まとめ

ダイエット中は、脂質は1日の摂取エネルギーの20%以下、糖質は50%程度を目安として摂取するとよいでしょう。1日の目標摂取エネルギーは、1ヶ月で体脂肪を1kg落とすなど、無理のない計画を立てた上で計算することをおすすめします。

食材・食品の選び方によっては、大幅に目安量を超えてしまうことも十分考えられるため、高脂質・高糖質の食材を摂取する際は注意が必要です。必要に応じて、ヘルシー御膳などのエネルギー調整食も活用しましょう。

 

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