2019.10.24
高血圧対策
血圧がチョコレートで改善!?その効果と注意点とは
チョコレートに含まれるポリフェノールには、血圧を下げる効果がある。しかし、甘いものは健康面での不安がともなう。
今回はチョコレートの血圧を下げる効果や、食べる時の注意点などを紹介していく。
目次
1. チョコレートは血圧を下げるのか?
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、血圧を下げる効果があることがわかっている。
一般的に血圧上昇は、血管壁の炎症など血管が狭くなることで発症する。
カカオポリフェノールには、炎症を軽減させる作用があり、狭くなっていた血管が広がることで血液の流れが改善し、血圧が下がる。
「チョコレート摂取による健康機能に関する実証研究」によると、カカオ分72%のチョコレートを1日25g食べると、一ヶ月後に最高血圧・最低血圧ともに低下した結果が得られている。
特に高血圧の人は、正常血圧の人より血圧の低下量が大きく、より効果的に作用することがわかった。
また、この実験ではチョコレートを食べ続けていても、肥満度の指標であるBMIや体重に変化は見られなかった。
その他にも、悪玉・善玉コレステロールのバランスを整えることが確認され、動脈硬化の予防にもつながると期待されている。
2.血圧が改善する適量はどれくらいか?
前章で紹介した実証実験で、血圧の改善が確認されたチョコレートの摂取のポイントは以下の通りである。
・高カカオチョコレート(カカオ分70%以上)
・1日25g程度
・4週間以上食べ続ける
また、チョコレートを食べる時は、少しずつ分けて食べるほうが、体内の血中ポリフェノール濃度が安定するといわれている。
そのため、朝、夕の1日2回に分けるなど、食べ方に工夫をするとより効果が期待できる。
3.注意点はチョコレートのカロリー
血圧が下がる効果が期待できるからといって、チョコレートを大量に食べれば良いというわけではない。
ヨーロッパでも1日100gのチョコレートを食べる実験が行われたが、その際にメリットがある事は認められたものの、カロリーが高すぎる点が問題となった。
市販のチョコレートは、食べ過ぎると糖質やカロリーの過剰摂取につながる。チョコレートに良い健康効果があるとはいえ、食べ過ぎは肥満などの悪影響をもたらす。
そのため、カカオ70%以上のものや砂糖・糖質ゼロのチョコレートを選び、食べる前後に運動を取り入れるといった対策が必要である。
規則正しい生活習慣、バランスの取れた食生活、塩分を抑えた食事、適度な運動など、日ごろの生活を見直し、健康な体づくりを行うことが、高血圧などの生活習慣病の予防には大切である。
4.まとめ
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには血圧を下げる作用がある。血管が炎症などで血管が狭くなると血圧が上がる原因となるが、カカオポリフェノールが血管の炎症抑え、血管を広げる作用を持つためである。
血圧を改善するためには、カカオ分70%以上のチョコレートを毎日25g程度、1ヶ月以上食べ続けること。高カカオチョコレートであれば、糖質量も少なく、血糖値を上げにくいため、生活習慣病の予防にも役立つ。
一方、一般的な甘いチョコレートは、食べ過ぎると、糖質やカロリーの過剰摂取につながってしまうので注意が必要だ。
また、チョコレートは一度に食べるのではなく、1日2回などに分けて食べるほうがおすすめだ。血中のポリフェノール濃度が安定するため、より良い効果が期待できる。
管理栄養士資格、栄養士資格、フードスペシャリスト資格
食事療法が必要な方や老若男女問わず、心身ともに健康になれるお食事のお手伝いがしたいという想いから、タイヘイ株式会社に入社。現在は、管理栄養士として在宅向け商品の開発・販売とお電話でよせられるお客様からの食事に関するご相談の業務を行なっています。より多くの方が健康な日々を過ごせるように、食と健康に関する豊富な情報を発信していきます。
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