2023.06.26
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健康食
血糖値は食事の内容も食べ方も重要!急上昇させない食事とは
「健康診断で血糖値が高いと指摘されたけれど、何を改善したら良いのかわからない」と、お悩みではありませんか?
高血糖の状態は、糖尿病や動脈硬化などのリスクを高める危険性がありますが、食事の内容や食べ方を見直すことで血糖値を上げにくくできます。
そこで今回は、血糖値の上昇を緩やかにするおすすめの食事や食べ方についてご紹介します。血糖値を良好に保つために、食べる量やタイミングを意識していきましょう。
目次
1.食事で血糖値が上がる仕組み
そもそも血糖値とは、血液中のブドウ糖(グルコース)濃度のことです。
食事を摂ると、体内に取り込まれた炭水化物(糖質)は消化され、小腸でブドウ糖に分解・吸収されて血糖値が上昇します。そのため、食後のタイミングや糖質量の多い食材ほど血糖値の上昇スピードは速くなります。
通常、血糖値が上昇すると、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが働き、細胞にブドウ糖を取り込むよう促します。このインスリンの作用によりブドウ糖はエネルギー源として使用され、血糖値は正常に戻っていきます。
しかし、空腹時にも血糖値が110ml/dL以上ある、食後血糖値が140ml/dL以上あると「血糖値が高め」となり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。普段の食生活などを見直して血糖値をコントロールしていくことが大切です。
2.血糖値を急上昇させる食事
血糖値を急激に上げる食べ物を摂ると、インスリンの分泌が間に合わず血糖をコントロールしきれなくなってしまいます。血糖値の急上昇を防ぐために、注意すべき食事内容を確認してみましょう。
甘い食べ物や飲み物
糖類を多く含む甘い食べ物や飲み物には注意が必要です。砂糖などの糖類は消化の必要がないため吸収されやすく、血糖値の急上昇につながります。下記のような甘いものには気をつけましょう。
- 甘い清涼飲料水(フルーツジュース・野菜ジュース・炭酸飲料など)
- 乳酸菌飲料
- 栄養ドリンク
- 菓子パン
- お菓子(ケーキ・ようかん・まんじゅう・大福など)
精製された炭水化物(白い炭水化物)
白米などの白い炭水化物も血糖値を急激に上げる食べ物のひとつです。白い炭水化物は、精製の過程でビタミン、ミネラル、食物繊維が失われてしまい、ほとんど糖質のみになっています。控えたい食材は以下の通りです。
- 白米
- 麺類(うどん、そうめん、パスタ、ラーメンなど)
- 小麦のパン
3.血糖値の上昇を緩やかにする食事
同じ糖質量の食品でも、栄養素の種類や消化吸収スピードに注目して選べば血糖値の上昇を緩やかにできます。ここからは、血糖コントロールにおすすめの食事内容についてご紹介します。
低GI食品
GI値が低い食品ほど血糖値の上昇は緩やかになります。このGI値とは食後血糖値の上昇度を表す数値で、ブドウ糖を100として食品ごとに求めたものです。GI値70以上を高GI食品、56~69が中GI食品、55以下が低GI食品とされています。低GIの食品は以下の通りです。
- 大豆食品
- そば
- 押し麦
- きのこ類
- ヨーグルト
- りんご
- バナナ
- 乳製品(牛乳、チーズ、バター)
食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富な食品
糖質が多い炭水化物でも食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富な食品は、糖質の吸収スピードが穏やかです。血管にも負担がかかりにくくなるため、血管系疾患のリスクを低減できます。食物繊維やビタミン、ミネラルが多い食品は以下の通りです。
- 雑穀米、玄米
- 十割そば、全粒粉パスタ
- 全粒粉パン、ライ麦パン
- 芋類(じゃが芋、さつまいも、里芋など)
- かぼちゃ、とうもろこし、くり
- 大豆以外の豆類
- 野菜
- 海藻
- キノコ
吸収に時間がかかるタンパク質・脂質
タンパク質をしっかり摂ると筋肉量の増加につながり、インスリンが効きやすい身体づくりができるため血糖値コントロールにも役立ちます。また、脂質は腹持ちが良く消化吸収に時間がかかるため、血糖値が気になるときにおすすめです。タンパク質・脂質が豊富な食材は以下の通りです。
- 肉、魚
- 卵
- 大豆
- 乳製品 など
ただし、脂身の多いバラ肉などはエネルギーを摂りすぎる可能性があるため、ヒレ肉などの脂肪が少ない部位や、鶏むね肉などヘルシーなお肉を選ぶのがおすすめです。納豆や豆腐などの大豆製品や青魚なども積極的に取り入れましょう。
4.血糖値の上昇率は食事の摂り方も影響する
血糖値の急上昇を抑えるためには、食事内容だけに限らず食べ方も大切です。以下の4点を守って食べるようにしましょう。
- 1日3食とる
- 食事は食物繊維をたっぷり
- 食物繊維→タンパク質→炭水化物(糖質)の順番で食べる
- 甘味は間食より食後のデザートとして食べる
欠食すると次の食事で血糖値が上がりやすくなるため、栄養バランスの良い食事を3食きちんと摂りましょう。糖質の多いご飯やパン、麺などの主食から食べると血糖値が急激に上がりやすいので、食物繊維が多いサラダや海藻類から口にするなど、食べる順番も意識することがポイントです。
また、高血糖対策という意味では「3時のおやつ」はNGです。日中の活動量が多い朝食か昼食のデザートに食べるようにするのがおすすめです。
5.まとめ
血糖値は血液中のブドウ糖濃度を指し、食事によって上昇します。血糖値が高めの方は脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるため、食生活の見直しが重要です。
血糖値を急上昇させる食べ物には甘い飲み物や菓子、白米や麺類などの白い炭水化物が挙げられます。血糖値の上昇を緩やかにするためには、低GI食品や食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富な食品、タンパク質・脂質を摂ることがおすすめです。
食事の摂り方も影響するため、栄養バランスや食事の順番、間食のタイミングに注意しましょう。
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