2023.02.21
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血糖値を上げない食べ方と食材選びのコツ
血糖値の高い状態が続くと、糖尿病や動脈硬化などのリスクが高まるため注意が必要です。
血糖値は食べ方を工夫すれば上げにくくできるだけでなく、高血糖状態を防ぐこともできます。
今回は、血糖値を上げない食べ方と食材選びのコツについてご紹介します。血糖値の急上昇を防ぐ方法を知り、普段の食生活に活かしましょう。
目次
1.血糖値が上がるってどういうこと?
そもそも血糖値が上がるとは、どのような状態なのでしょうか?
血糖値とは?
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。
私たちが食事をすると、炭水化物などが消化吸収されてブドウ糖に変わり、血中に取り込まれます。そのため血糖値は食事をすると上がり、空腹時に下がるなど食事の前後で変動します。
血糖値が上がると、膵臓から分泌されるホルモン「インスリン」のはたらきによりブドウ糖が体の細胞に取り込まれ、エネルギー源になります。余ったブドウ糖はグリコーゲンに変換され、肝臓や筋肉に蓄えられることで血糖値は下がっていきます。
一方、空腹時に血糖値が下がった場合は膵臓から「グルカゴン」というホルモンが分泌され、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンをブドウ糖に分解。これをエネルギーとして使い、血糖値が上がります。
血糖値スパイクの危険性
血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急上昇・急降下を起こす状態のことです。
加齢や肥満などでインスリンをうまく分泌できなくなると、細胞がブドウ糖を取り込めずに血糖値が急激に上がります。今度は血糖値を抑えるためにインスリンを大量に放出するため、急激に低下してしまうのです。
血糖値スパイクは、血管にダメージを与えて動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクが高くなるといわれています。
2.血糖値を上げない食べ方
食べ方を工夫すると血糖値の上昇を防ぐ効果が期待できます。普段の食生活に取り入れて、高血糖の改善に努めましょう。
1日3食欠かさず摂る
血糖値を安定させるためには、1日3食(朝、昼、夕)きっちり摂ることが重要です。食事を食べていない時間が長いほど、次の食事で血糖値が上がりやすくなることが報告されています。
また、遅い時間に食事を摂ると、寝ている間も高血糖の状態が続いたり、脂肪として溜め込みやすくなったりするため、就寝3時間以上前に夕食を済ませることもポイントです。
野菜→おかず→主食の順で食べる
食事は食物繊維の多い野菜から食べ始めましょう。次に肉や魚などのたんぱく質のおかずを食べて、最後にご飯や麺類などの主食を食べると血糖値の急上昇を防げます。
食物繊維は糖の吸収を穏やかにする働きがあります。食物繊維の豊富な野菜、海藻類、こんにゃくなどを使ったおかずは噛む回数が増えるため満腹感も得やすいです。
また、野菜と一緒にたんぱく質を摂ると血糖値が上がりにくくなる効果がアップするといわれています。野菜サラダにツナや鶏ハムをプラスしてみるなど、工夫してみましょう。
間食を味方につける
血糖値スパイクの対策には1日3食が基本ですが、食事の時間が空いてしまいそうなときは間食を活用しましょう。
シュークリームやどら焼きなどの糖質が多いお菓子は、血糖値を上げやすいためNG。たんぱく質や食物繊維が豊富なヨーグルトや無塩ナッツなどのお菓子がおすすめです。
3.血糖値を上げない食べ物の選び方
高血糖を防ぐには、食材選びにも工夫が必要です。血糖値が上がりにくい食べ物には2種類あります。
・糖質が少ない食べ物
・糖質はある程度含まれるが、他の栄養素と組み合わせることで糖質の吸収がゆるやかになる食べ物
ここからは、それぞれの具体的な食材について詳しく解説します。
糖質が少ない食べ物
糖質量が少ない低糖質食材は、食べてもブドウ糖に変換される量が多くないため血糖値が上がりにくいとされています。葉物野菜やきのこ類、大豆製品、こんにゃくなどがおすすめです。
糖質の吸収がゆるやかになる食べ物
糖質量が多い食材でも、他の栄養素との組み合わせで糖質の吸収が緩やかになり、血糖値の急上昇を防げるものもあります。
食物繊維を含む食べ物
食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含む食べ物は、消化吸収のスピードをゆるやかにする働きがあります。
玄米や雑穀米、大麦ごはんなどの穀類、全粒粉パンは糖質量がそこまで少ないわけではありませんが、食物繊維が豊富に含まれるため白米の代わりにおすすめです。海藻類も食物繊維が豊富で、よく噛んで食べると満足感が得られ、血糖値も上がりにくくなります。
たんぱく質・脂質を含む食べ物
たんぱく質は筋肉やホルモンの材料になります。筋肉が減るとブドウ糖の処理量が減少し血糖値が上がりやすくなるため、肉や魚、卵を食べてしっかり補いましょう。
脂質は消化吸収に時間がかかる栄養素で、糖質の吸収スピードもゆるやかにするはたらきがあります。肉や魚、卵でたんぱく質を摂れば脂質も十分摂取できるはずです。
4. 血糖値が高いなら運動も大切
血糖値の上昇を防ぐには、運動も大切です。食後1~2時間で運動を行うと、血糖値や中性脂肪の上昇をゆるやかにできることが報告されています。
運動といっても、ウォーキングやスクワットなど軽く体を動かす程度でOK。毎日続けることが大切です。
運動する時間が取れない方は、「歩いて買い物に行く」「ひと駅分歩く」「エレベーターではなく階段を使う」など、日常のなかで運動量を増やす工夫をしてみてください。
5.まとめ
高血糖の状態が続くと、動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まります。血糖値スパイクを防ぐには、「1日3食欠かさず摂る」「ベジファーストを心がける」「間食を上手に活用する」の3点を意識しましょう。
血糖値の上昇をゆるやかにする食材選びもあわせて行うと効果的です。葉物野菜やきのこ類などの低糖質食材、玄米や全粒粉パン、海藻類などの食物繊維が豊富な食材、たんぱく質豊富な肉や魚、卵などが役立ちます。
食後の軽い運動もあわせて行うことで、より血糖値が上がりにくくなる効果が期待できるでしょう。
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