2025.02.20

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血糖値スパイクで起こる眠気のメカニズム|対策について解説

血糖値スパイクで起こる眠気のメカニズム|対策について解説

昼休憩でランチを食べて仕事に戻ったものの、何だか眠くて仕事が進まないといった経験がある人は多いはずです。あまりに強い眠気に悩まされるようなら、それは「血糖値スパイク」が原因かもしれません。

血糖値スパイクは、食後の眠気だけでなく、身体に様々な悪影響を及ぼすリスクがあるため注意が必要です。この記事では、血糖値スパイクで起こる眠気のメカニズムと対策について解説します。

1.血糖値スパイクと眠気の関係性

血糖値スパイクとは、食後の血糖値が急上昇・急降下する状態のことをいいます。血糖値を示すグラフが「とげ(スパイク)」のように見えることから、血糖値の急変動が血糖値スパイクと呼ばれるようになりました。

血糖値スパイクは、インスリンの分泌が正常に行われないことで起こるものと考えられています。膵臓の機能が低下すると、食後に適量のインスリンが分泌されなかったり、分泌のタイミングが遅れたりする恐れがあり、原因としては加齢・肥満などがあげられます。

食事を摂った後の眠気自体は、体内の血液が消化器官に集中することを考えると自然な現象といえます。しかし、急激な血糖値の変動は、眠気やだるさ、集中力の低下といった問題につながるほか、次のような症状を引き起こすリスクも高めてしまいます。

  • 動脈硬化
  • 心身の不調
  • 糖尿病 など

血糖値スパイクが起こるリスクを軽減するためには、普段の生活において血糖値の急激な変動を抑えることが大切です。

2.血糖値スパイクによる眠気対策|食事編

食事の観点から血糖値スパイクによる眠気の対策を講じる場合、次のような方法を試してみましょう。

朝・昼・夕の食事を摂る

空腹の時間が長くなると、体内のブドウ糖が不足して血糖値が低い状態が続くため、原則として朝・昼・夕のタイミングで食事を摂るようにしましょう。特に、朝食を抜いてしまうと脳の働きが鈍くなり、仕事・勉強中の集中力低下やイライラにつながります。

人によっては、ご飯を抜いた分だけ1食の分量が多くなることもあり、こちらも血糖値スパイクを引き起こす一因となります。

食べ物の種類に気を配る

糖質は頭・身体を動かすためのエネルギー源として重要ですが、糖質ばかり摂取していると中性脂肪・内臓脂肪などが増える原因となります。丼ものや麺類など、普段の食事で炭水化物中心のメニューを選ぶことが多い場合は、できるだけ野菜を中心に、肉・魚・豆などのたんぱく質も摂取するようにしましょう。

また、お菓子や清涼飲料水などは腸で吸収されやすく、血糖値を急激に上昇させる一因となるため、普段飲む飲料としては水やお茶などを選ぶのがおすすめです。

食べ方に気を配る

食事を開始してから人間が満腹感を感じるまでには、20分以上かかるものと考えられています。そのため、普段から早食いの傾向がある人は、身体が満腹と感じる前にたくさんの量を食べてしまう恐れがあります。

対策としては、一口食べるたびに箸を置いたり、よく噛んで食べたりすることで、少量で満腹感を得られるよう工夫するとよいでしょう。定食などを食べる際は、最初に野菜・きのこ類などを食べ、次にたんぱく質、最後に炭水化物といったように順番を設け、糖質の摂取量を減らすのも良い方法です。

3.血糖値スパイクによる眠気対策|生活習慣編

生活習慣の改善も、血糖値スパイクを引き起こすのを防ぐ上で重要なポイントの一つです。次のような対策を講じると、血糖値の急上昇を防ぐことにつながります。

食後の運動

立命館大学の実験では、食事の15分後に15分間、ジョギングとウォーキングの中間くらいの負荷の運動をすると、血糖値の上昇を抑えるという結果が出ています。(※参考:立命館大学 食後の血糖値は運動で下がる。でもどれくらいの運動が最適なの?

デスクワーク中心の人であっても、職場内にある階段・廊下などを利用して、積極的に身体を動かす習慣をつけましょう。少しずつでよいので、毎日継続することが大切です。

筋トレの実施

筋肉量が増えると糖質の消費量が増えるため、長期的に血糖値を安定させたいのであれば筋トレも効果的です。スクワットなどの運動は、職場の限られたスペースで行えるため、こちらも昼休みなどを上手く活用しましょう。

注意点として、急激に負荷の強い運動をすると、かえって関節などを痛めてしまう恐れがあります。最初は無理のない範囲で行い、徐々に回数・負荷を上げていくと安心です。

睡眠の質向上

睡眠の質を向上させることも、血糖値スパイク対策になります。あまりよく眠れていない人は、夜間の血糖値変動が大きくなり、血管の壁が傷つきやすくなる傾向にあると考えられています。

具体的な対策としては、次のような方法が有効とされます。

  • 起床時にカーテンを開けて日光を浴びる
  • 就寝の1時間前を目安に入浴する
  • 就寝の1~2時間前からスマートフォンなどの画面(ブルーライト)を見ない など

現代人にとっては難しく感じられるものもあるかもしれませんが、少しでも入眠しやすい環境の構築を意識することが大切です。

4.摂取する糖質量にこだわるなら医師監修の宅配食を

食生活や生活習慣の改善は、血糖値スパイクの発生を防ぐ上で重要なことですが、誰もがスムーズに着手できるわけではありません。仕事が忙しいなどの理由から、食生活の改善につき自炊を始めようとしても、なかなか時間をとれない方は多いのではないでしょうか。

タイヘイの「ヘルシー御膳」なら、毎食のエネルギーが調整された美味しいお弁当を、電子レンジで温めるだけで手軽に食べられます。毎食摂取する糖質量を制限したい場合は、糖質を17.0g以下に抑えつつ栄養バランスを整えた「糖質少なめセット」がおすすめです。

5.まとめ

食後に急激な眠気が生じる場合は、血糖値スパイクの可能性を疑ってみましょう。毎食の眠気を放置していると、仕事に集中できないだけでなく、動脈硬化・糖尿病を引き起こすリスクも高まります。

食事を摂る際は朝・昼・夕の食事を規則正しく摂り、糖質だけでなく野菜やたんぱく質もバランス良く摂取した上で、早食い対策や料理を食べ始める順番について工夫しましょう。食後の軽い運動や筋トレ・良く眠るための準備など、普段の生活習慣の改善を試みることも、血糖値スパイク対策につながります。

柳沢 真子

監修者プロフィール

柳沢 真子(mako yanagisawa)

管理栄養士・食物栄養学学士・フードスペシャリスト

タイヘイファミリーセットの商品開発やレシピ構成を担当。本記事を含め、多数の健康コラムを管理栄養士の観点で監修。血圧や血糖値・糖質や塩分の制限などを受けている方や忙しい方が時短・簡単に栄養バランスのとれた食事をご家族に提供できるよう、毎日おいしく健康的な食生活をサポートします。

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