2022.12.13

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高齢者の便秘にいい食事レシピ!原因や注意点も解説

高齢者の便秘にいい食事レシピ!原因や注意点も解説

高齢になるとほとんどの人が便秘に悩まされるものです。便秘は便通が何日もない状態だけではなく、「便がかたい」「お腹のハリや残便感がある」などの場合も、実は便秘なんです。

便秘は消化不良や吐き気を招き、食事量が減って栄養不足の原因にもなります。健康的な生活を送るために便秘解消に努めましょう。

今回は、高齢者の便秘の原因や注意点、簡単に作れる便秘解消レシピをご紹介します。継続が大切なので毎日の健康習慣として取り入れていきましょう。

1.高齢者が便秘になる主な原因

なぜ高齢になると、性別に関わらず便秘の方が増えるのでしょうか?

主な原因は以下の3つです。

  • 排便に関係する筋肉の衰え
  • 食欲の衰えによる水分不足や便量の減少
  • 腸内細菌の変化による腸内環境の悪化

筋肉の維持や食事をきちんと摂ることは、高齢者の健康の基本として日頃から意識している人も多いですが、便秘対策では腸内環境も大切になります。

また、薬の副作用による便秘もあります。中止できない薬もあるので、その場合はかかりつけの医師に相談しながら調整してください。

便秘の状態が続くと、吐き気や消化不良、腸閉塞や直腸潰瘍などの合併症を引き起こす可能性もあります。「歳だから便秘は仕方ない」とあきらめずに、便秘を予防・改善する習慣を身につけましょう。

2.高齢者の便秘を改善する食事レシピのポイント

高齢者の便秘改善は食事量を無理に増やそうとするのではなく、食材の選び方やバランスに着目することが大切です。食事レシピを考えるときのポイントをご紹介します。

腸内環境を整える発酵食品

高齢になると腸内で便秘の原因になる悪玉菌が増えやすくなるため、腸内環境を善玉菌優位に整えることが重要です。意識して発酵食品を摂ると良いでしょう。

発酵食品には腸の運動を活発化させる善玉菌を増やす乳酸菌がたくさん含まれています。一度に摂るのではなく、3食に分けて取り入れるのがポイントです。ヨーグルトや納豆、ぬか漬けなどの発酵食品を毎食に取り入れるようにしましょう。

便通を促す食物繊維

排便をスムーズにするためには、食物繊維の摂取が欠かせません。食物繊維は不溶性食物繊維:水溶性食物繊維=2:1のバランスで摂取するのが理想です。

<食物繊維の種類と便通効果>

・不溶性食物繊維:腸のぜん動運動を活発化させて、便の量を増やす

・水溶性食物繊維:便を柔らかくする

<不溶性食物繊維を多く含む食材>

穀類、豆類、きのこ類、野菜、果実、海藻、甲殻類の殻など

<水溶性食物繊維を多く含む食材>

昆布、わかめ、こんにゃく、里いも、大麦、オーツ麦、果物など

1日の食物繊維の目安量は、25g

あまり品数を食べられない方は、具だくさん味噌汁やスープなどにして食べると効率良く野菜を摂取できます。

便を柔らかくする良質な油と水分

便を柔らかくして排泄をスムーズにするには適度な油分と水分が必要です。

オリーブオイルなどに含まれるオレイン酸は、腸を刺激してぜん動運動を促し、固い便を柔らかくする働きもあります。料理に使う油を良質な油(オリーブオイルやえごま油など)に変えるだけで実践できるので、ぜひ取り入れましょう。

また、高齢者は喉の渇きを感じにくいため水分不足で便が固くなりがちです。スープやあんかけ、果物など、水分が多く摂れるメニューを心がけると良いでしょう。

栄養バランスの良い食事メニュー

「ご飯と漬物だけあれば十分」と、普段の食事を簡単に済ませている方は、栄養バランスの偏りで腸内環境が悪化し、便秘になりやすい傾向があります。さまざまな食材から栄養を補給できるように工夫しましょう。毎回作るのが難しい場合は、日持ちする惣菜の作り置きや宅配弁当を利用してもいいでしょう。

3.便秘にいい高齢者の食事レシピ『かぼちゃと小豆のいとこ煮』

便秘にいい食物繊維をたっぷり摂れる「かぼちゃと小豆のいとこ煮」のレシピをご紹介します。ホクホクとしたかぼちゃと小豆の甘さが相性抜群のひと品です。

【材料】(2人分)

・かぼちゃ      1/8個(250g)

・ゆで小豆      100g(乾燥豆の場合は50g あらかじめ茹でておく)

・砂糖          大さじ1(ゆで小豆に砂糖が入っている場合は、甘みにあわせて加える量を加減する)

・しょうゆ      大さじ1

・水            150cc~

【作り方】

①かぼちゃはタネとワタを取り、一口大に切り、皮の一部を薄くむいておく。

②鍋に砂糖、しょうゆ、水、かぼちゃを入れ、落とし蓋をして柔らかくなるまで煮る。

③かぼちゃにすっと箸が通るくらいの硬さになったら、ゆで小豆を加えてさっと煮合わせる。

④器に盛り付けて完成。

【ポイント】

小豆には食物繊維がたっぷり含まれているため、便秘予防に効果的です。さらに、貧血予防におすすめの鉄分なども豊富に含まれています。かぼちゃに含まれるビタミンCは鉄の吸収をサポートする働きがあるため、相乗効果が期待できるのもポイントです。

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袋を開けるだけですぐに食べられて、手軽に栄養補給ができます。さつまいもは約1cm角にカットしてあるので、噛むのが苦手な高齢者でも安心してお召し上がりいただけます。惣菜のバリエーションを増やしたい方はぜひご活用ください。

4.高齢者の便秘防止は食事以外の習慣も大切

高齢者の便秘は筋力や感覚の衰えも関わっているため生活習慣の見直しも重要です。日常生活では下の4つのポイントを意識しましょう。

規則正しい食事

食事は朝・昼・夕の時間を毎日同じ時間帯に固定すると、排便のリズムが整い、腸が活性化していきます。

適度な運動

運動習慣がない方は、食後に散歩などを行うこともおすすめです。運動で血の巡りが良くなり、腸の動きもスムーズになります。食欲もでるので食物繊維や水分補給もしやすくなるでしょう。

便意がなくても決まった時間にトイレに行く

便秘に慣れてしまった人は排便のタイミングが乱れて出にくくなっています。朝食後など毎日決まった時間にトイレに座る習慣を繰り返すことで、体が排便習慣を思い出し改善していきます。

寝る前後、食事の前後など定期的な水分補給

高齢になると喉の渇きを感じにくくなるため水分不足で便が固くなりがちです。寝る前後や食事の前後など時間を決めて、1日コップ7杯を目安に水分補給をしましょう。

5.まとめ

高齢者の便秘は「筋肉の衰え」「水分不足や便量の減少」「腸内環境の悪化」などにより引き起こされます。便秘は食欲不振や消化器系のトラブルの原因になりかねません。

便秘を解消するために、食事には腸内環境を整える発酵食品や便通を促す食物繊維、良質な油や水分をバランスよく取り入れましょう。

また便秘改善には生活習慣も大切です。「3食同じ時間に食べる」「運動習慣を取り入れる」「便意がなくてもトイレに座る」「定期的に水分補給をする」など意識して行うと良いでしょう。

 

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