2019.06.01
高血圧対策
血糖対策
【高血圧と糖分の関連性】肥満・糖尿病は高血圧になりやすくなる?
健康診断などで「血圧が高い」「血糖値が高い」と言われた人は、少なくないのではないだろうか。
今回は、血圧や糖質の関係についてまとめている。この記事を読めば、糖分の摂りすぎで起こるリスクや、どのように生活習慣を改善すれば良いかを知ることができる。
目次
1 高血圧は、糖質とどのように関係があるのか
糖質の摂りすぎは「高血糖」の状態を招く。血圧も血糖値も、どちらも血管に関する疾患であり、血管の疾患は万病の元。しっかり管理して予防したい。
ここでは、その注意点を紹介する。
1-1血糖値が高い状態が続くと糖尿病の恐れも
血糖値が高い状態が長く続くと、糖尿病を発症する恐れがある。
食事をすると、誰しも血糖値は上がるが、インスリンという血糖値を下げるホルモンが分泌され、時間とともに血糖値は正常値にまで下がる。
ただ、何らかの原因で、血糖値が高い状態が続くことを「高血糖」と呼び、血管にダメージを与える要因にある。
1-2 清涼飲料水の糖質に注意
ジュースやスポーツ飲料などの清涼飲料水には、大量の砂糖が含まれており、若い人に多いとされている「ペットボトル症候群」の原因にもなる。
ペットボトル症候群とは、糖尿病ではなかった人が、糖を多く含む清涼飲料水を過剰に飲みすぎることで、糖尿病を発症してしまうことである。スポーツ飲料は「体に良い」というイメージがあるが、過剰に飲みすぎることには注意が必要である。
1-3 血液の状態も左右する高血糖と高血圧の関係
血糖値が高い状態は、「血液がドロドロしている」とイメージすると分かりやすい。
体は、血液がドロドロしている状態になると、血液をサラサラにしようとする。そのため、血液中の水分を多くしようと体が働きかけ、その結果として血液量が増え、血圧があがってしまうのである。
1-4 高血圧は血管をもろくする
高血糖の状態が続くと、血管がもろくなり血圧にも影響し、動脈硬化に繋がりやすくなる。
実際、糖尿病の患者の多くは高血圧であることが多い。
2 糖質を取りすぎた場合のリスク
糖質の摂りすぎは、糖尿病や肥満のリスクを上げることになる。
そのリスクについて、一つずつ詳しく解説していく。
2-1 糖尿病のリスク
前述のとおり、必要以上に糖質を摂取すると、血糖値はすぐに下げられず、糖尿病を発症するリスクが高まる。また、糖尿病には糖質だけでなく、加齢やストレス、遺伝、運動不足などの因子も関係しているといわれている。
2-2 肥満のリスク
体に必要な分を上回って糖質を摂取すると、肝臓や体内に脂肪として蓄えられる。その状態が続くと肥満となり、メタボリックシンドロームなどの原因に繋がる。肥満になると、糖尿病など生活習慣病のリスクが約2倍に上がる。
例えば、肥満には血圧を上げるホルモンも多く分泌されるため、高血圧になりやすい。他にも、脂質異常症や脳梗塞、痛風、睡眠時無呼吸症候群などが挙げられる。
3 糖質を含めて、食生活を改善するためには
食生活を改善する具体的な手順を紹介する。
「食生活を変えたい」と思っても、行動に移すのは難しい。できる部分から、取り組むことをおすすめする。
3-1 生活習慣を見直す
食生活が乱れている人の多くは、生活のリズムも乱れている場合が多い。乱れている場合、以下のようなケースが当てはまるケースが多くなっている。
・朝、起床したら日光を浴びる
・食事は毎食食べるようにする
・睡眠時間は自分に合った時間、確保する
どれも当たり前にみえるが、意外と実行できていないことも多い。
3-2 毎食食べること、食事時間を適切に
朝食は欠食しがちであるが、一日の始まりにエネルギー源を供給することはとても大事である。毎食食べることで、生活リズムが整うケースもある。
また、糖質と食事時間の関係には、注意が必要である。夜22時以降など、遅い時間に、糖質が多い食事をとるのは控えたほうが良い。
理由として以下が挙げられる。
・夜遅くに食事した後、寝るだけであるため、エネルギーが消費されない
・夜22時以降は、脂肪として蓄積されやすい
夕食が遅くなりそうな場合は、午後から分食して夜遅くに食べる量が増えないよう工夫したり、たんぱく質を中心とした食事にしたりなどの対応策がある。
3-3 飲酒、喫煙が血糖値を引き上げ、喫煙は生活習慣病のリスクとなる
酒類には糖質が多いものも多く、血糖値を上げる要因となる。飲酒した直後に血圧は下がるが、長期にわたって過剰に飲酒すると高血圧の原因となる。
また、喫煙は、血圧を上昇させ、さらに喫煙そのものが生活習慣病のリスクとなる。
3-4 1日30分以上の運動を心掛ける
血圧の改善や生活習慣病の改善には、食事療法以外に運動療法がある。
もし、1日30分のまとまった時間を確保できない場合は、10分間の運動を3回に分けて、運動するという選択肢も勧められている。
4 まとめ
高血圧には、血糖値が関係している。必要以上に糖質を摂取すると、過剰分は脂肪として体内に蓄積され、肥満の原因となり、肥満は痛風や脂質異常症など、他の病気の要因となる。
食事の内容だけではなく、食事のタイミングも影響している。22時以降の食事は、脂肪として蓄えられるので、糖質が多い食事は注意していきたい。
管理栄養士資格、栄養士資格、フードスペシャリスト資格
食事療法が必要な方や老若男女問わず、心身ともに健康になれるお食事のお手伝いがしたいという想いから、タイヘイ株式会社に入社。現在は、管理栄養士として在宅向け商品の開発・販売とお電話でよせられるお客様からの食事に関するご相談の業務を行なっています。より多くの方が健康な日々を過ごせるように、食と健康に関する豊富な情報を発信していきます。
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