2022.06.29

介護食

一人暮らしの高齢者を支援するサービスの種類や選び方を紹介

一人暮らしの高齢者を支援するサービスの種類や選び方を紹介

高齢の親が一人暮らしをしていると、食事や家事など生活面から、緊急事態の対応方法まで、さまざまなことが心配になるはずです。遠くで暮らしていてサポートができない場合は、一人暮らしの高齢者を支援するサービスを検討してみてはいかがでしょうか。

今回は一人暮らしの高齢者におすすめの民間支援サービスに加え、自治体が提供する支援サービスについても紹介します。あわせて、支援サービスを利用する上での注意点も解説していきます。

1.一人暮らしの高齢者の生活を支援するサービスとは

一人暮らしの高齢者の生活を支援するサービスには、食事の用意や掃除といった身の回りのお世話を行うものから、問題なく生活できているか安否を確認するサービスなどもあります。

また、自治体独自の支援サービスと、民間の企業が提供するサービスの2種類があります。民間企業が実施している主な高齢者向けのサービスは、以下のとおりです。

・見守り・安否確認サービス

・食事配達サービス

・家事代行サービス

・介護サービス

これらのサービス内容について、次項から詳しく説明します。

2.一人暮らしの高齢者におすすめ!民間の支援サービス

一人暮らしの高齢者の暮らしをサポートする、民間の支援サービスの特徴を紹介します。

見守り・安否確認サービス

「見守り・安否確認サービス」とは、高齢者の動きや室内の様子の見守りを行い、必要に応じて安否確認ができるものです。高齢の親との同居や近居が難しく、問題なく生活できているか心配な方におすすめのサービスです。

スタッフが家を訪問して生活の様子をチェックしてくれるものや、センサーやカメラで24時間モニタリングをするもの、電話やメールで定期連絡をするもの、ボタンひとつでスタッフが駆けつけるものなど、サービス内容は企業によって異なります。

高齢者の見守りサービスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。

高齢者の見守りサービスとは?種類や選び方を解説

食事配達サービス

「食事配達サービス」とは、高齢者向けの食事を自宅まで配達してくれるものです。離れて住んでいるのでなかなか料理を作りに行ってあげられない、きちんとしたものを食べているか心配、という方に取り入れてほしいサービスです。

一人暮らしの高齢者は食事がおろそかになりやすく、低栄養が心配されます。食事配達サービスでは必要な分のお弁当を自宅まで届けてくれるので、買い物や調理の手間なく、栄養バランスの整ったおいしい食事を用意できます。

また、柔らかく調理された介護食や減塩食など、体の状態に合った食事を提供している業者を選べば、より安心して利用できるでしょう。さらに、宅配スタッフから直接受け取るタイプなら、安否確認にもつながります。

高齢者向けの食事配達サービスについて詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。

高齢者の食事にピッタリ!宅配弁当の種類とおすすめのタイプ

家事代行サービス

「家事代行サービス」とは、家事に特化した支援のことをいいます。

洗濯、掃除、調理、買い物代行など、さまざまな家事を引き受けてくれます。年齢による体力低下や足腰の痛みで思うように家事ができない、家事が苦手でやりたがらないという場合におすすめです。

家事代行サービスを利用すると、無理に体を動かさなくても済み、高齢者の転倒リスクを軽減できるのもメリットです。また、スタッフが定期的に訪問するので、一人暮らしの孤独感を軽減できたり、安否確認にもつながったりします。

介護サービス

「介護サービス」を利用すると、食事や入浴、リハビリなど介護に関するサポートが受けられます。心身の状態が悪くなり、高齢者一人だけで生活をするのが難しくなった場合に利用したいサービスです。

在宅で受けられる介護サービスには、訪問介護や訪問看護などがあり、週に数回自宅に居ながら専門家のサポートが受けられます。

一方、デイサービスなどの通所施設で受けられる通所介護では、食事や入浴、レクリエーションが用意されています。また、他の通所している人との交流ができるので、一人暮らしの高齢者にとって刺激になるのもメリットです。

なお、介護サービスを利用する場合、負担を軽減するために介護保険を使うのがベストですが、要介護認定のための調査や判定が必要となります。事前に近くの地域包括支援センターや、自治体の福祉課などに相談をしてみましょう。

3.一人暮らしの高齢者向けに自治体が支援サービスを行っている場合もある

一人暮らしの高齢者に向けた支援サービスを用意している自治体も少なくありません。

自治体により提供内容は異なりますが、一般的に、配食サービスや掃除、買い物代行、外出支援など身の回りのサポートから、緊急通報装置の貸し出しや、住宅改装費の補助など、安全面のサポートまでさまざまです。また、民間のサービスよりも費用がかからないケースもめずらしくありません。

ただし、サービスを受けるための条件は自治体によって異なります。年齢や所得、どの程度の介護が必要かといった条件で利用できるサービスが変わる可能性があるので、事前に自治体の窓口で確認しましょう。

4.支援サービスを検討する上で注意すること

最後に、支援サービスを検討する上で注意しておきたいポイントを2つ説明します。

①本人の意思確認は必要

1つ目は、本人の意思確認をしておくことです。

一人暮らしをする高齢者のなかには、たとえ家族からであっても自分の生活にあれこれ口出しされるのを嫌がるケースもめずらしくありません。ストレートに支援サービスを利用するよう促すと、自分の生活ペースを脅かされるのではないかと身構えてしまうこともあります。

そこで、ニュースなどで聞いた高齢者の話題を絡めながら、さりげなく話を聞いてみましょう。自然な流れで話をすれば、本人が必要としているサポート内容や希望を聞きだしやすくなります。そのうえで支援サービスの提案をすると、受け入れてもらいやすくなるはずです。

②介護保険が適用されないことが多い

2つ目の注意点は、ほとんどの支援サービスが介護保険の適用外になることです。

介護保険は、高齢者の生活を最低限サポートするものなので、プラスアルファの支援となる家事代行や安否確認などは、介護保険が適用されない可能性が高くなります。さらに、高齢者の年金受給額が少ない場合、費用の多くを家族が負担する必要があります。

同じようなサービスでも内容や利用回数、時間で費用も大きく変わるので、支援サービスを取り入れる前に、しっかりと比較検討することをおすすめします。

5.まとめ

一人暮らしの高齢者におすすめの支援サービスは以下の4つです。

・見守り・安否確認サービス

・食事配達サービス

・家事代行サービス

・介護サービス

これらのサービスは民間企業に加え、各自治体でも独自に提供されています。

支援サービスを取り入れる際は、警戒心を与えないように事前に親の意向を確認しておきましょう。また、支援サービスのほとんどは介護保険の適用外です。年金、または家族による費用の負担が必要となるので、あらかじめサービス内容や利用回数など決めたうえで比較検討することをおすすめします。

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