2025.01.22

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中性脂肪とコレステロールの違い|役割や数値改善の対策も解説

中性脂肪とコレステロールの違い|役割や数値改善の対策も解説

中性脂肪とコレステロールは、ともに健康診断で異常値が設けられている項目であり、値によっては何らかの形で改善策を講じる必要があります。しかし、中性脂肪・コレステロールの具体的な違いや、数値改善を目的とした対策の違いなどは、詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

また、中性脂肪・コレステロールは、それぞれの身体における役割や正常値を目指すための対策も異なります。この記事では、そんな中性脂肪とコレステロールの違いやそれぞれの役割、数値改善のための対策などを解説します。

1.中性脂肪とコレステロールの基本的な役割の違い

中性脂肪・コレステロールは、いずれも血液中に含まれる脂質であり、身体にとって必要なものです。中性脂肪は身体を動かすためのエネルギー源として利用され、体温を一定に保つ、身体を衝撃から守るなどの役割を担います。

これに対してコレステロールは、細胞膜の構成成分として細胞の強度を維持したり、ホルモン・胆汁酸(脂肪の消化吸収を助ける)などの材料になったりします。しかし、血中の中性脂肪やコレステロールのバランスが崩れてしまった場合、心臓・脳の疾患発症リスクが高まってしまいます。

例えば、中性脂肪が増えると皮下脂肪・内臓脂肪として貯蔵されるようになり、糖尿病・高血圧・心血管疾患などの生活習慣病につながる可能性があります。さらに、血中のLDL(悪玉)コレステロールの値が高くなると、コレステロールが血管壁に付着して動脈硬化を引き起こし、脳梗塞・心筋梗塞といった深刻な疾患に発展する恐れがあります。

よって、中性脂肪やコレステロールは、身体に不可欠なものではあるものの、適切な値にコントロールすることが重要です。

2.中性脂肪とコレステロールの数値改善方法の違い

中性脂肪・コレステロールは、ともに数値改善のための方法が存在しています。両方に効果が期待できる方法もありますが、厳密には対策が異なるため、それぞれ詳しく解説します。

中性脂肪の数値改善は「食べ過ぎ・飲みすぎ」に注意

中性脂肪の数値改善にあたり、最初に気を付けなければならないのが「食べ過ぎ・飲み過ぎ」です。特に、偏った食生活は中性脂肪の数値を上げることにつながり、例えば脂質を控えた分だけ糖質・たんぱく質を余分に摂取すれば、それに伴い中性脂肪も上がる恐れがあります。

アルコールの過剰摂取も同様で、アルコール自体がエネルギーを多く含む飲み物であり、酔いが回れば食欲も抑えにくくなることから、普段の食生活の中で食べ過ぎ・飲み過ぎに注意するだけでも改善が期待できるでしょう。ストレスが原因で飲み食いする人の場合は、できるだけストレスから離れるため、自分の楽しいこと・好きなことをして気分転換を意識したいところです。

コレステロールの数値改善は「食べ物を選ぶ」ことが大切

コレステロールは、主に動物性脂肪に多く含まれる傾向にあり、卵黄やレバー、魚卵などが代表的な食材として知られています。まずは、これらの食材を摂取するのを控え、代わりのたんぱく源としてDHA・EPAが豊富な青魚や、コレステロール値を下げる効果が期待できる大豆製品などを選びましょう。

また、野菜・海藻・きのこ類・こんにゃくといった、食物繊維が豊富な食材を摂取して腸内環境を整えるのも良い方法です。特に、水溶性食物繊維は不要なコレステロール・ナトリウムの吸収を阻害する働きが期待できるため、昆布、わかめ、大麦、果物といった食材を積極的に摂取することが大切です。

3.中性脂肪とコレステロールに共通する数値改善の対策

食事に関しては、中性脂肪・コレステロールそれぞれで数値改善の方法が異なる傾向にあるものの、食事以外の面では対策が共通している部分が見られます。以下、主な対策をいくつかご紹介します。

有酸素運動の習慣をつける

運動不足は、中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールの数値悪化につながるため、普段から運動の機会を増やすことが大切です。最初のうちは、無理なく続けられる範囲で有酸素運動の習慣をつけましょう。

まずは、これまでよりも「1日10分多く歩く」ことを意識してウォーキングし、徐々にジョギングやサイクリングなどに移行することをおすすめします。横断歩道橋など、近所に階段がある場合は、太ももの筋肉を鍛えるため散歩コースに含めてもよいでしょう。

禁煙する

喫煙によって、タバコに含まれるニコチンが特定のホルモン分泌を活発にすると、中性脂肪の合成が促進される恐れがあります。また、ニコチンは体内の酸素不足を招き、血管や血圧にも悪影響を与えるだけでなく、LDLコレステロールを増加させ、動脈硬化のリスクを高めるものと考えられています。

禁煙は決して簡単なことではありませんが、成功した際の健康面でのメリットは非常に大きいため、チャレンジすることをおすすめします。

ストレス解消の手段を増やす

ストレスは、インスリンの働きを低下させて中性脂肪を増やしたり、抗ストレスホルモンの分泌の材料としてLDLコレステロールが血液中に増えてしまったりする一因となります。そのため、スポーツや打ち込める趣味、仲の良い人とのコミュニケーションなどを通じて、日々ストレスを解消する習慣をつけましょう。

また、6時間半~7時間半の睡眠時間を確保できるよう、就寝前にぬるめのお湯に入浴したり、スマートフォン・パソコンの利用を就寝1時間前に控えたりすることも大切です。

4.食生活をストレスにしないために

中性脂肪やコレステロールの値を改善するためには、基本的な対策として食生活に気を配る必要があります。しかし、忙しい中で食事に気を遣うことで、かえってストレスを増やすのは本末転倒です。

極力負担なく食生活を改善したいなら、栄養やエネルギーなどに配慮した宅配食がおすすめです。タイヘイの「ヘルシー御膳」なら、おかずの場合で1食あたりエネルギー200kcalに調整されており、ご飯さえ用意すれば手軽に栄養バランスのとれた食事を摂取できます。

5.まとめ

中性脂肪とコレステロールは、共通している数値改善の方法もあるものの、基本的には改善策の方向性がそれぞれ異なります。中性脂肪の値を改善するのであれば、極力食べ過ぎ・飲み過ぎを控えることが大切ですが、コレステロール値の場合は普段摂取する食材に気を配る必要があります。

その他、普段から有酸素運動を行ったり、ストレス解消の手段を増やしたりすることも、数値改善に貢献します。現在喫煙の習慣がある場合は、禁煙支援・禁煙外来などの力も活用しつつ、禁煙に挑戦してみましょう。

柳沢 真子

監修者プロフィール

柳沢 真子(mako yanagisawa)

管理栄養士・食物栄養学学士・フードスペシャリスト

タイヘイファミリーセットの商品開発やレシピ構成を担当。本記事を含め、多数の健康コラムを管理栄養士の観点で監修。血圧や血糖値・糖質や塩分の制限などを受けている方や忙しい方が時短・簡単に栄養バランスのとれた食事をご家族に提供できるよう、毎日おいしく健康的な食生活をサポートします。

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