2022.03.14

健康食

作り置きを冷凍すると栄養が損なわれる?原因と対策を解説

作り置きを冷凍すると栄養が損なわれる?原因と対策を解説

作り置きを長持ちさせたいとき、冷凍保存が便利です。しかし、場合によっては栄養が損なわれてしまうことはご存知でしょうか。

作り置きを凍らせると栄養が落ちるのは、冷凍焼けが主な原因です。

この記事では、冷凍焼けが起こる原因や作り置きの栄養をキープしながら冷凍保存する方法について紹介しています。

1.作り置きの栄養価が損なわれる「冷凍焼け」とは?

作り置きを保存する際に注意したい冷凍焼けとは、凍らせた食品から水分が抜け、酸化が進んだ状態のことです。その原因は「昇華」と「酸化」の2つです。

作り置きを冷凍すると食材に含まれる水分が氷になった後、昇華により水蒸気となって抜けてしまいます。すると、食材内部の水分が抜けたスペースに空気が入り込み、たんぱく質や脂肪分を酸化させ、変色や品質の低下といった冷凍焼けを引き起こします。

食材に含まれる栄養素の一部は、水分とともに氷となって昇華の際になくなってしまいます。そのため、冷凍焼けが進むほど水分と栄養が奪われてしまいます。

なお、冷凍焼けをしていても問題なく食べられますが、本来の味や食感は損なわれています。

2.冷凍焼けを防ぎたい!作り置きを冷凍保存する際のポイント

冷凍焼けにより栄養が落ちるのを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは作り置きを冷凍保存する際のポイントを紹介します。

真空に近い状態で保存する

作り置きの冷凍焼けを防ぐために、なるべく保存容器内を真空に近い状態にして、酸化が促進されないようにしましょう。

十分に空気を抜くには、2つの方法があります。ひとつはチャック付きポリ袋に作り置きを入れ、ストローで空気を吸いだす方法。もうひとつは水圧で空気を押し出す方法です。作り置きを入れたポリ袋の口を残して、水を張ったボウルに沈めると空気が抜けます。

できるだけ早く凍らせる

作り置きを冷凍室に入れたらなるべく短時間で凍らせて氷の結晶を小さくするのも、冷凍焼けを防ぐポイントです。氷の結晶は-5~-1℃で最も成長しやすいため、できるだけ早くこの温度帯よりも低くする必要があります。

食品が最も早く凍る-40℃付近で急速冷凍をするのが理想ですが、家庭用冷蔵庫の性能では難しい場合がほとんどです。作り置きの食材の厚さを薄くしたり、温度の伝達が早い金属性のトレイで挟んだりするなどひと工夫しましょう。

冷凍室の開閉頻度や時間を最小にとどめる

冷凍室の扉を開放する頻度や時間を最小にとどめることも大切です。庫内が低温に保たれていないと、食材に含まれる水分が凍結と解凍を繰り返し、昇華が促進される可能性があります。

あらかじめ取り出すものを決めておいて冷凍室の扉の開閉を1回で済むようにする、保存容器に何が入っているか一目でわかるように料理名を書いた付箋やマスキングテープを貼っておく、手前にある作り置きから取って食べるようにするなど、扉を開けたら迷わず取り出せるようにしましょう。

3.冷凍保存OK!栄養満点な宅配弁当を取り入れるのもおすすめ

栄養バランスや食べやすさを考えるだけでなく、冷凍焼けを防ぐ工夫をしながら作り置きを用意するのは大変です。そんなときは、栄養バランスや保存に優れた冷凍の宅配弁当を利用する方法もあります。

冷凍の宅配弁当は、作り置きと同じように冷凍保存し、電子レンジで温めるだけですぐに食べられます。また、出来立てを急速冷凍しているので変色や風味の劣化も少なく、栄養を損ないにくいメリットがあり、長期保存も可能です。

さらに、タイヘイの宅配弁当は管理栄養士が栄養バランスを考えながら献立を考案しています。日替わりメニューや、減塩、低カロリー、糖質控えめ弁当などバラエティーも豊かで、飽きにくいのも特徴です。

宅配弁当についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

宅配弁当のメリット・デメリットとは?デリバリー食との比較

4.まとめ

作り置きを冷凍保存する際は、冷凍焼けに気を付けなくてはなりません。冷凍焼けとは、凍らせた食品から水分が抜け、酸化が進んだ状態になることです。味や食感が損なわれるだけでなく、水分が蒸発する際に栄養価の一部も落ちてしまいます。

冷凍焼けを防ぐには「真空に近い状態で保存する」「早く凍らせる」「冷凍室の開閉頻度や時間を最小にとどめる」の3つが大切です。そのためには、チャック付きポリ袋に入れて中の空気を抜く、食材を薄くしたり金属トレイで挟んだりして急速冷凍する、冷凍室の開閉時間を短くするといった工夫が必要です。

作り置きが大変なときや冷凍焼けを防ぐのが難しいと感じた場合は、冷凍宅配弁当を利用するのもひとつの手です。

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