2024.09.18

高血圧対策

血糖対策

メタボ対策

健康食

健康診断で「脂質異常」と言われたら?普段の食事を改善するポイント

健康診断で「脂質異常」と言われたら?普段の食事を改善するポイント

脂質異常症は、健康診断で把握できる健康リスクの一種であり、指摘されたらまずは普段の食事を改善しなければなりません。しかし、脂質異常症と診断されても、普段の食生活をどのように改善していけばよいのか、具体的なイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。

実際のところ、一口に脂質異常症といっても、対策を練る方向性は人によって異なります。この記事では、脂質異常症の改善につながる食生活の基本や、診断結果に応じた対策などについて解説します。

1.健康診断で脂質異常症とされる基準とは

健康診断で脂質異常症かどうかを診断する基準としては、次の3項目があげられます。

LDLコレステロール

(悪玉コレステロール)

  • 細胞内に取り込まれ、ホルモンを作ったり細胞膜を形成したりする役割を担うとされる
  • 血中にたくさんある状態が続くと、血管の壁で炎症反応を起こしてしまい、動脈硬化から心筋梗塞・脳梗塞に至る恐れがある

HDLコレステロール

(善玉コレステロール)

  • 体内に蓄積したコレステロールの除去や抗酸化作用、血栓予防作用などにより、動脈硬化を防ぐことが期待される

中性脂肪

  • 血液を介して全身に運ばれ、臓器・筋肉が動くために必要なエネルギー源になると考えられている
  • 血液中で増えすぎると、余分な脂質が血管の壁に沈着して血管が狭くなり、動脈硬化につながる恐れがある

上記3項目が次の値になっていた場合、脂質異常症と診断されます。

  • LDLコレステロール:140ml/dL以上
  • HDLコレステロール:40mg/dL未満
  • 中性脂肪:150mg/dL以上

ただし、厳密には年齢・性別・喫煙といった諸々の条件によって、基準となる値が変わる可能性があります。

脂質異常症になる原因としては、様々なものが考えられますが、その中の一つに食生活があげられます。十分な運動をしていないのに食べ過ぎ・飲み過ぎに走ってしまうと、脂質異常症と診断されるリスクが高まるため、心当たりのある方は普段の食生活を見直すことが大切です。

2.脂質異常症を改善する食生活の基本

普段の食生活の中で脂質異常症の改善を心がける場合、まずは次のような点に注意する必要があります。

バランスのとれた食事を心がける

もっとも基本的な注意点としては、3食を適正なエネルギー量で摂取することがあげられます。食事回数を減らすと、次の食事のタイミングで食べ過ぎてしまう恐れがあるため、医師の指示を受けたなど例外的なケースを除いては、3食の中で主食・主菜・副菜を揃え、できるだけ様々な食材を摂取するよう心がけましょう。

たんぱく質の摂取は魚・豆を中心に

肉類や鶏卵・乳製品・魚卵などといった食材を日常的に摂取していると、その分コレステロール値の上昇リスクが高まってしまいます。そこで、たんぱく質を摂取する際は、LDLコレステロール値を下げる働きが期待できるDHAを多く含む「青魚」や、血中コレステロール値を下げる働きが期待できる「豆類」などを摂取すると、コレステロール値の正常化につながります。

 

食物繊維を積極的に摂取する

食物繊維をたくさん摂取することで、体内のコレステロールが体外に排出されやすくなります。食物繊維には、水に溶けてゼリー状になり、腸の中の老廃物・有害物質を吸着して排出してくれる「水溶性食物繊維」と、水分を吸収して便のかさを増やし便通を促進する「不溶性食物繊維」の2種類が存在します。

いずれもバランスよく摂取することで、コレステロールを含む有害物質を効率的に排出することが期待できます。なお、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維が含まれる主な食材は次の通りです。

水溶性食物繊維が多く含まれる主な食材

大麦、オートミール、こんぶ、わかめ、キウイなど

不溶性食物繊維が多く含まれる主な食材

穀物、豆類、野菜、きのこ類など

その他、ごぼうは水溶性・不溶性それぞれの食物繊維をバランスよく含んでいるため、色々な料理で摂取したい食材です。

3.健康診断の結果を踏まえた食生活改善のポイント

一口に脂質異常症といっても、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪のいずれの値に問題があるのかによって、考えるべき対策は異なります。以下、ケース別に食生活改善のポイントをご紹介します。

LDLコレステロール値が高い場合

LDLコレステロール値が高い場合は、まずコレステロール値が高い食材を避けることを最優先に考えましょう。肉などの動物性脂肪はもちろんのこと、乳製品やココナッツ油、チョコレートなどは摂取を避けるようにしたいところです。

合わせて、普段食べる穀物(主食)を小麦胚芽・ライ麦パンのような全粒穀物に、油をこめ油・オリーブオイルなどの植物油に切り替えつつ、大豆製品を積極的に摂取することをおすすめします。

HDLコレステロール値が低い場合

HDLコレステロール値が低い場合は、マーガリン・ショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸の摂取を避けるため、スナック菓子などを控えましょう。同時に、良質な油を摂取するため青魚を摂取するとよいでしょう。

なお、大豆油・ごま油などの「オメガ6系」の油に関しては、LDLコレステロールだけでなくHDLコレステロール値も下げてしまう恐れがあるため、調理で使用する油が偏らないよう注意が必要です。

中性脂肪値が高い場合

糖質を摂り過ぎると、エネルギーとして消費されなかった分が中性脂肪として蓄積されてしまう恐れがあります。よって、菓子類や清涼飲料水の摂取を控え、その代わりに甘いものが食べたくなった場合は果物を食べるよう心がけましょう。

また、アルコールの摂取も肝臓での中性脂肪の合成につながるため、飲酒量が多くならないよう注意してください。

 

 

4.次回の健康診断に備えて「ヘルシー御膳」を

脂質異常症の改善のため、普段の食生活に注意すべきことが分かっていても、健康に配慮した食事を毎日準備するのが難しい方も多いはずです。そんな方におすすめなのが、バランスよく栄養を摂取できるエネルギー調整食「ヘルシー御膳」です。

主食付きのものを選べば、PFCバランスを考慮したバランスの良い食事を、電子レンジで温めるだけで食べられます。どのタイプのお弁当が自分に向いているのか知りたい方は、お試し4食セットもご検討ください。

5.まとめ

健康診断で脂質異常症と診断されたら、まずは食生活の改善に着手することが重要です。毎日の食事を見直す際は、魚や豆類を中心にタンパク質を摂取し、食物繊維を積極的に摂るよう心がけましょう。

LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪のいずれの数値が高いのかによっても、対策の方向性が変わってきます。健康診断の結果に応じて、摂取すべきものと摂取を避けるべきものを明確に分けつつ、必要に応じてアルコールの摂取も控えることが大切です。

 

\健康を気にかけているあなたに!/ タイヘイ管理栄養士監修 たった30秒でできる あなたにおすすめの食事診断