2024.07.26

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塩分とカリウムが高血圧に及ぼす影響|摂りすぎで起こる症状も解説

塩分とカリウムが高血圧に及ぼす影響|摂りすぎで起こる症状も解説

高血圧になる一因として、よく健康診断で指摘される問題の一つに、塩分の摂りすぎがあげられます。そのため、高血圧対策として「減塩」や「カリウム摂取」を意識するよう、医師から指導を受けたという方も多いのではないでしょうか。

塩分もカリウムも、人間の体内で重要な働きをする栄養素のため、適量を摂取することが大切です。この記事では、塩分・カリウムが高血圧に及ぼす影響について、摂りすぎで起こる症状にも触れつつ解説します。

1.体内で塩分・カリウムはどんな働きをしている?

高血圧を改善する上で、体内における塩分(ナトリウム)とカリウムの働きを知っておくことは非常に重要です。以下、それぞれの働きについて解説します。

塩分の体内での働き

塩は体の細胞内外のバランスを保つ役割を担っており、食べ物から栄養素を吸収するために重要な栄養素の一つです。塩の摂取量が適切でないと、循環不全や脱水症状などの症状を引き起こす恐れがあります。

また、塩は神経・筋肉の働きを調整する役割もあり、夏の暑い日に足がつる場合は塩不足が一因となっているケースも考えられます。食事を美味しく食べるためにも塩は重要で、塩が少ない食事を食べ続けていると、味覚が鈍って食欲不振に陥るリスクもあります。

これらのことから、塩は人間が健康的に生活する上で欠かせないものといえます。しかし、過剰に塩分を摂取すると、一時的に高くなった体内の塩分濃度を下げるため体内に水分が溜め込まれてしまい、心臓に送り込まれる血液量が増え、血管にかかる圧力が増し、血圧が上がると考えられているため注意が必要です。

カリウムの体内での働き

カリウムはその大部分が細胞内に存在しており、ナトリウムと相互に作用しながら、細胞の浸透圧維持・水分保持のための重要な役割を担っています。心臓や筋肉の働きを調節する働きもあるとされ、人間が健康に過ごすためには欠かせない物質の一種といえるでしょう。

よく知られているカリウムの働きの一つに「ナトリウム(塩分)の排出」があり、尿が出る際にカリウムと同じ量のナトリウムを一緒に排出してくれることが期待できます。

2.塩分を摂りすぎた場合の症状と改善策

塩分を摂りすぎた場合、高血圧になるリスクが高まることはよく知られていますが、その状態が続いてしまった場合はどのような症状が出る恐れがあるのでしょうか。以下、具体的な症状と改善策について解説します。

塩分を摂りすぎた場合の症状

普段の食生活で塩分を摂りすぎていると、高血圧になるリスクが高まりますが、健康面でのリスクはそれだけではありません。高血圧の状態が続いていると、血管はいつも”張り詰めた”状態になり、少しずつ厚く・固くなってしまうのです。

これは「動脈硬化」の症状で、動脈硬化を放置していると、脳梗塞や心筋梗塞などの深刻な症状を招いてしまうことがあります。その他、腎臓にも悪影響を及ぼすリスクが指摘されており、塩分の摂りすぎには十分注意が必要です。

塩分過多にならないための改善策

塩分を摂りすぎないようにするためには、そもそもどこからが「摂りすぎ」にあたるのかを知ることが大切です。日本高血圧学会減塩・栄養委員会では、高血圧の予防という観点から、1日6g未満の塩分摂取を推奨しています(※1)。

※参考1:日本高血圧学会「高血圧の予防のためにも食塩制限を―日本高血圧学会減塩委員会よりの提言」

普段の食生活では、料理の味付けを直前に行ったり、酸味や香辛料を使ったりして、薄味でも美味しくなるような工夫を心がけましょう。

カリウムを摂取することも大切

体内のナトリウム濃度を一定に保つ上で、カリウムの摂取は欠かせないため、普段の食生活で積極的に摂取することを意識したいところです。カリウムは水溶性のミネラルのため、野菜や果物を生で食べたり、スープにして水に溶けだしたカリウムを摂取したりする方法がおすすめです。

3.カリウムの摂りすぎによる症状は心配不要?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、健康な人の場合、下痢・多量の発汗・利尿剤の服用といったケース以外でカリウム欠乏が生じることはまずないものと考えられています。また、男性では年齢区分にかかわらず2,500mg/日、女性は2,000mg/日が摂取目安量となっています。

なお、カリウムは多くの食品に含まれていますが、腎機能が正常でカリウムのサプリメント等を使用しない限り、過剰摂取になるリスクは低いと考えられています(※2)。

※参考2:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

ただし、めったにないことではありますが、摂取しすぎた場合に次のような症状が出るリスクがあるため、その点には注意が必要です。

  • 手指や唇のしびれ
  • 全身のだるさ
  • 不整脈 など

4.健康バランスを考えた食事を「ヘルシー御膳」で

毎日の食生活で塩分を調整する場合、自炊の機会も増えることが予想されます。しかし、毎日の忙しい生活の中で食生活を改善するのは、簡単なことではありません。

タイヘイの「ヘルシー御膳」なら、塩分を抑えつつ栄養バランスのよいメニューが揃っているため、カリウムも含めバランスよく栄養素を摂取することができます。冷凍のお弁当なので、食べたいと思ったときに電子レンジで温めるだけで食べられるのも便利です。

5.まとめ

普段の食生活における塩分の摂りすぎは、高血圧になる一因として考えられていますが、その一方で塩分自体は身体に必要不可欠な栄養素です。よって、塩分過多にならない範囲の「1日6g未満」を意識して塩分を摂取することが大切です。

同時に、塩分を排出してくれるカリウムも、普段の食生活で摂取するよう心がけましょう。生の野菜や果物を食べるほか、野菜などの食材をたっぷり入れたスープを飲むようにすると、水溶性の栄養素であるカリウムを効率的に摂取できるでしょう。

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