2019.06.01

高血圧対策

血圧は食事で改善できる?血圧が上がる要因と食生活改善のポイント

血圧は食事で改善できる?血圧が上がる要因と食生活改善のポイント

健康診断がきっかけで、血圧が気になり始める方は多い。特に最近は、新型コロナウイルス感染症の流行により生活習慣が変わり、血圧を気にする方が増えていることだろう。

血圧が気になる際にまず考えることは、食事による高血圧対策ではないだろうか。

今回は、血圧が上がる要因と高血圧の方におすすめの食事や食生活のポイントをご紹介していく。

1.血圧を上げる要因には何があるのか

血圧の上昇が気になる場合、どのようなことに気をつけたらよいのか。まずは、主な要因を確認していく。

塩分

日本人の血圧が高くなる原因の一つは、塩分の摂りすぎであると考えられている。

一部の研究機関によると、塩分を取りすぎると血圧が上昇するため、食事から取る塩分を減らし、減塩食にすることで、血圧が下がるという研究結果もある。

肥満

若年から中年の男性のなかで、肥満が原因で高血圧となるケースが増加傾向にある。特に腸のまわりに脂肪が多く蓄積する内臓脂肪型肥満が多く、お腹周りが目立つ体型になることから「リンゴ型肥満」とも呼ばれている。

また、肥満の人は、食べる量も多いことから、塩分も多く摂りすぎる傾向があり、血糖値を下げる働きのあるインスリンが多く分泌される傾向にある。

インスリンには、腎臓でナトリウムの再吸収を促進し、体の中にナトリウムを溜め込む働きがあるため、結果的に体液量や血液量が増え、血圧を上昇させることにつながる。

ストレス

ストレスには、さまざまな種類があるが、騒音にさらされるストレスが血圧の上昇を招く可能性があるという報告もある。

ストレスを受けた体内では防衛反応として脳から副腎ホルモンが分泌され、それが心拍数を高めるアドレナリンや血管を収縮させるノルアドレナリンの分泌を誘発し、血圧の上昇につながる結果になってしまう。

飲酒

アルコールは、血圧を一時的に下げるといわれているが、飲酒を続けていると、血圧を上げる原因に変わる。

飲酒習慣があり、お酒の量が多いほど高血圧になりやすい傾向があるため、飲酒量はほどほどにするのがおすすめだ。

喫煙

喫煙が動脈硬化や脳卒中などの原因といわれる背景には、血管が損傷を受け、酸素運搬の働きが低下し、循環器疾患を引き起こしてしまうことが挙げられている。

また、タバコに含まれるニコチンが神経を刺激し、血圧が一時的に上がるといわれている。

2.高血圧の方におすすめの食べ物

血圧の上昇が気になる方におすすめの食べ物を紹介していく。日常的に摂取することが望ましい。

水溶性食物繊維を多く含む植物性食品

果物や野菜に含まれるペクチンや昆布のぬめり成分のアルギン酸といった水溶性食物繊維には、ナトリウムを排出する働きがあるため、高血圧の予防に最適といわれている。

水溶性食物繊維を多く含む植物性食品としては、野菜や果物、穀類、豆類、きのこ類、海藻類がある。

特に納豆は水溶性食物繊維と、おなかの調子を整える不溶性食物繊維がバランスよく含まれており、手軽に取り入れられるためおすすめしたい。

ミネラルの多い食べ物

高血圧が気になるなら、血圧を下げるといわれるミネラルが多く含まれた食品を取り入れることも重要だ。

カリウム、マグネシウム、カルシウムの3つのミネラルには塩分を体外に排出する働きが期待できる。この3つのミネラルと水溶性食物繊維をたくさん取り、反対に塩分と炭水化物を抑えた食事はDASH食と呼ばれ、高血圧対策に適した食事法として注目されている。

3つのミネラルを効率よく摂取できる食品はニンジン・アボカド・ブロッコリー・バナナといった野菜や果物、大豆や大豆製品、乳製品、干しエビなどが代表的だ。

不飽和脂肪酸を多く含む魚・油

不飽和脂肪酸は魚や植物油に多く含まれている。動脈硬化の原因となるコレステロールを減らし、血圧の低下も期待できる。

コレステロールにつながる動物性脂肪はなるべく避け、サラダ油・オリーブオイル・紅花油などの植物油を取り入れよう。また、DHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれるマグロやイワシやサンマなどの青魚もおすすめだ。

お菓子が好きならチョコレートを

血圧は気になるが大好きなお菓子はやめたくない、という方にはチョコレートが最適だ。チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、血管を広げる作用が期待されている。

ただし、カロリーの過剰摂取を避けるため、カカオが70%以上配合されている高カカオチョコレートを1日25g程度食べると良いとされている。

3.高血圧の方がとるべき食事のポイント

次に、高血圧対策のための食事について、そのポイントをまとめる。

塩の量を適切に

高血圧の場合、塩分は男性で1日8g未満、女性で1日7g未満とすることが勧められる。しかし、塩分を控えると、食事が物足りなく感じる場合もある。

そこで注目したいのが減塩食である。減塩食を続けていると、味覚が濃い味に慣れてしまっていても徐々に薄味に慣れてくる。

そのためにも、まずは外食の回数を減らす、卓上調味料は使用しない、麺類のスープは残すなど、できるところから塩分を減らしていく方法をおすすめする。

お酢などの酸味、香辛料、セロリ、大葉などの香味野菜といったものを利用するのも減塩方法の一つだ。

すべての食事を塩分の少ないものにすると物足りなく感じるため、「味付けのしっかりしたものを一品だけ用意する」「酸味を効かせたおかずを加える」など、メリハリをつけるのもポイントである。

栄養バランス

栄養のバランスを意識することは高血圧予防にもつながる。

野菜や果物に多く含まれるカリウムにはナトリウムを排泄する作用があるため、意識的に野菜を取るようにしたい。

野菜や果物を積極的に取り入れると、栄養バランスが整い、肥満の予防にもつながる。

また、たんぱく質は、筋肉の材料であるが、血管を丈夫にする効果も期待できる。たんぱく質は、肉、魚、卵、大豆製品などに多く含まれるが、肉類ばかり食べるのではなく魚類も食べるようにすると、魚に含まれる質のよい脂が、血圧を下げるといわれている。

カルシウムは、マグネシウムとともに血圧を整えるため、ヨーグルトや牛乳などの乳製品を取るのもおすすめ。

ただし、乳製品などを意識的に摂取する場合は、脂質の摂りすぎにも気をつけるようにしたい。

節酒

お酒の飲み過ぎは、高血圧の原因となる。そのため、日本酒なら1合、ビール瓶1本までに抑える必要がある。

少量のお酒であれば、人によってはリラックス効果もあるため、 お酒が悪いわけではない。また、お酒の量の調整に加えて、休肝日を設けることでもより効果が期待できる。

 

4.食事以外の生活習慣にも気をつけよう

血圧の上昇に気を付ける場合、食事だけでなく、運動や睡眠といった生活習慣も見直す必要がある。そこで、血圧が気になる方が意識したい生活習慣について紹介していく。

軽い有酸素運動を行う

適度な運動を行うことにより血管が拡張し、インスリンの働きも良くなるため、相対的に血圧が下がるといわれている。

ただし、運動中は一時的に血圧が上昇するため、ウォーキング(速歩)や軽いジョギング、ストレッチ、水中運動、自転車といった軽い運動に抑えるのがポイントといえる。

できれば1日30分以上の有酸素運動を毎日継続するのが理想的だ。もちろん、1日の中で10分間の運動を3回するなど、時間を分けて行っても問題ない。

きちんと睡眠をとる

睡眠不足は高血圧の発症率を上げるといわれているため、きちんと睡眠をとることも重要だ。睡眠中は副交感神経が優位になり血圧が下がるため、以下の方法で快適な入眠を心がけよう。

・就寝直前の食事や飲酒、カフェイン摂取を控える

・入眠前にリラックスするルーティンを作る

・規則正しい生活を送る

・適度な運動を心がける

できるだけ煙草を吸わない

煙草には、血管に炎症を起こしたり、交感神経を刺激して血管を収縮させたりする働きがある化学物質が含まれているため、できるだけ吸わない方が良い。

特に高血圧症の方が喫煙すると、動脈硬化や脳卒中、腎臓疾患といったリスクが高まる可能性も無視できない。

血圧を重視するなら、なるべく煙草とは距離を取ることをおすすめする。

夏は水分補給、冬は温度調節に注意する

夏場は発汗により、冬場は乾燥により水分が奪われて血圧低下や脱水症状を起こしやすくなるため、適度な水分補給は欠かせない。

また、冬場は脱衣所と浴室の温度差など、ヒートショックによる急激な血圧変動の恐れがあるため、部屋の温度調節には気を付けたい。

5.宅配弁当なら手軽にヘルシーな食事を楽しめる

高血圧が気になっていても、自分で血圧に配慮した食事を毎回作るのは大変手間がかかるうえに、難しいと感じる方も多い。そこで、塩分を控えたヘルシーな食事を手軽に楽しめるタイヘイの宅配弁当「ヘルシー御膳®」をおすすめしたい。

管理栄養士が選んだ栄養バランスの整った食事を、電子レンジで温めるだけですぐに食べられるため、いちいち塩分量を気にして調理する手間が省けるのは大きなメリットといえる。

また、弁当は自宅に届くため、在宅勤務や外出による感染リスクを極力減らしたいという方にも最適だ。

おかずのみの「ヘルシー御膳®おかず」は1食あたりエネルギー200kcal前後、食塩相当量2.5g以下となっている。ご飯などの主食はつかないため、炭水化物の量を調整したい方にはぴったりだ。

 

「ヘルシー御膳®おかず」の詳細はこちら

 

一方、おかず4品にご飯または麺がついた「ヘルシー御膳®主食付き」は1食あたりエネルギー360kcal前後、食塩相当量2.0g以下となっている。主食がついているのでしっかりとした食べごたえが特徴だ。高血圧予防に、まずは減塩から始めてみたいという方にもおすすめしたい。

 

「ヘルシー御膳®主食付き」の詳細はこちら

 

高血圧が気になる方が食事をする場合は、1日当たりの塩分摂取量などに気を付けるとともに、水溶性食物繊維やミネラルが多く含まれる食品を選び、炭水化物や塩分を抑えたDASH食などの食事法を心がける必要がある。

忙しい毎日の中で意識して食事改善するのは大変だが、宅配弁当なども活用し、上手に高血圧対策に取り組んでみよう。

 

 

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