2021.04.13
高血圧対策
血糖対策
健康食
高齢者の高血圧には食事療法を!その方法とは?
日本では多くの高齢者が高血圧であり、75歳以上の約8割を占めるというデータもある。日本人の高血圧の大きな原因は食塩のとりすぎといわれている。
煮物、漬物、味噌汁など、元来日本食に塩分が多いこともあるが、高齢者は味覚が鈍るため濃い味を好みやすくなる。また調理が面倒になるため、外食や惣菜が増えてしまうのも要因だ。
高血圧は脳卒中や心筋梗塞などのリスクを高める。食習慣の乱れや食事の偏りがあれば見直して、予防や治療に努めよう。
高齢者も無理せず取り組める食事療法のコツをお伝えするので、役立ててほしい。
目次
1.高血圧に悩む高齢者には食事療法がおすすめ
高血圧は高齢になるほど発症しやすく、公益財団法人長寿科学振興財団が2018年に公開した情報によると、75歳以上の約8割が高血圧となっている。
高血圧とは、収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の状態を指すが、高齢者は老化による血管の弾力性が失われ、血流が悪くなることなどから罹患しやすいといわれている。
糖尿病や腎臓病、心臓病、脳卒中など様々な病気のリスクを高める、非常に危険なものなのでよく注意してほしい。
高血圧治療は食事療法と降圧薬を用いるのが一般的だが、高齢者は血圧の変動が大きく、起立性低血圧や食後血圧低下が頻発しやすいため降圧薬の使用は慎重な判断が必要になる。
まずは、健康の基本となる食事療法から試してみよう。
2.高齢者向け!高血圧対策になる食事とは?
高血圧の予防になる高齢者の食事は、塩分量、食物繊維、食事量、おいしさがポイントになる。くわしく紹介しよう。
塩分量は6.0g/日に抑える
日本高血圧学会のガイドラインでは、1日当たりの塩分摂取量の目標を「6g未満」と設定しているため、一食分2g以下が目安となる。
しかし、味覚が低下している高齢者は濃い味つけに慣れていることが多く、急に味付けを薄くしてしまうと、物足りなさを感じてしまいがちだ。
すべてのおかずを薄味にするのではなく、1品は普通食と同じような味付けにするなどメリハリを利かせると満足感があり継続しやすくなる。
また、塩分が多い漬物や汁物、調味料をなるべく控えるのもポイントだ。
食物繊維を摂る
野菜やきのこ、海藻類はぜひ積極的に摂ってもらいたい。とくに緑黄色野菜と海藻は食物繊維とミネラルが同時にとれるのでおすすめだ。
野菜に多く含まれる水溶性食物繊維は小腸で溶けて塩分を排出し、カリウムは血圧を下げる働きがある。カルシウム、マグネシウムなどのミネラル類は、血圧を整える効果を持っている。
なお、果物も食物繊維やミネラルを豊富に含んでいるが、糖が多いため肥満になりやすい。少しなら問題ないが、野菜や海藻類をメインにするのが無難といえる。
白米を雑穀米に、食パンはライ麦パンにするなど、よく食べるメニューを食物繊維が豊富なものに変えると手軽に摂取量を増やせる。
食べすぎ・飲みすぎもNG
どれだけ塩分量に配慮した食事でも、多く食べ過ぎれば塩分もいっしょに増えてしまう。適切な食事量を守り、間食も控えるのが大切だ。
特にアルコールの過剰摂取は血圧に悪影響を与える。つまみに塩辛いものを食べたくなったり、食事量が増えたりすることにもつながるため注意しよう。
美味しさにこだわる
外出が少ない高齢者は食事を一日の楽しみにしている人も多い。血圧を気にしすぎて美味しくない料理になると、食事量が減って低栄養を招いてしまうため、配慮が必要だ。
塩分量を厳しく制限する方法は、高齢者にストレスを与えやすく、実行や継続が難しい。野菜や果物など、そのままで味が良い食材を多用するのがおすすめである。
また、だしのうまみや香辛料、柑橘類やお酢、青じそやしょうがなどの香味野菜をうまく活用すると、塩分が少なくてもメリハリの効いた料理になり、おいしく食べられるので試してみよう。
3.外食や中食で気をつけたいポイント
高齢になると食材の買い出しや調理がおっくうになり、外食やスーパーの惣菜で済ますという人も多くなる。しかし、そういった食事のほとんどは味付けが濃く、塩分が多いため、高血圧の人は選び方や食べ方を工夫したい。
外食や中食で食べる時は次のポイントを守ろう。
・タレや煮汁が多いなど味付けの濃いものは選ばない
・練り製品、ハム、ソーセージなど塩分の多い加工食品はやめる
・麺類は汁をすべて残す
・漬物や佃煮など味の濃い付け合わせは残す
・しょうゆやソースなどの調味料は小皿に取り少量だけつける
最近は惣菜でも、健康を意識して野菜が多いものや塩分を控えたものも販売されている。よく選ぶことが大切だ。
4.体に配慮した宅配弁当で食生活を見直そう
高血圧を考慮した塩分量や食材に気をつけながら、美味しいご飯を作るのは大変なもの。あまり手間をかけていると継続が難しくなるので、上手く負担を減らすことが食事療法のポイントだ。
健康食の宅配弁当を利用すると、面倒な塩分やカロリー計算もなく手軽に食生活改善が進められるので試してみるとよいだろう。
管理栄養士が監修した健康的な冷凍弁当を届けてくれる、タイヘイの宅配弁当を例に紹介する。
ヘルシー御膳®なら一食あたり食塩相当量2.2g以下
タイヘイの「ヘルシー御膳®」は、食塩相当量を一食あたり2.2g~2.0g以下に調整してあり、野菜たっぷりの栄養バランスも良い弁当になっている。
食事療法に用いられる「食事療法用宅配食品等栄養指針」に基づいて作られており、監修には医師も加わっている。糖尿病や肥満などで1日1200~1800kcalのエネルギー調整食が必要な人にもおすすめできる内容だ。
「糖質少なめ」や「主食なし」などのメニューもあり、栄養をしっかり取りながら食事量も調整しやすいのもうれしい。
ワンコインで4品!彩ごころ🄬はお手軽に楽しめる
タイヘイの「彩ごころ🄬」は、500円でおかず4品がついてくるリーズナブルな弁当。手ごろな価格でバランス良く、毎日の食卓を整えたい方に良い内容だ。
主菜1品、副菜3品と彩りがよい構成で見た目にも楽しい。もちろん管理栄養士が監修し、エネルギーは150㎉前後、食塩相当量は1.3g以下と栄養や血圧対策もばっちりとなっている。
また、骨抜き魚の使用やアレルゲンの明記など、高齢者の食べやすさや安全性に配慮されている点も安心だ。
5.ご両親の健康維持に宅配弁当の活用を
日本の高齢者は食生活や味覚の低下などから塩分摂取量が多く、75歳以上の高血圧患者は8割にものぼる。離れて暮らすご両親もそうである可能性は高い。
高血圧は脳卒中や心疾患のリスクが増す恐ろしい病気だが、急性低血圧になりやすい高齢者の降圧薬治療は危険も大きいため、食事療法が重要になる。
高齢者だけのご家庭で、塩分制限や栄養バランスのとれたおかずの用意は手間もストレスもかかり継続は難しいかもしれない。しかし、電子レンジだけで調理できる美味しい宅配冷凍弁当なら、食生活も改善しやすいのではないだろうか。
ご両親の高血圧の予防や改善のために、宅配弁当を送ってみては。
管理栄養士資格、栄養士資格、フードスペシャリスト資格
食事療法が必要な方や老若男女問わず、心身ともに健康になれるお食事のお手伝いがしたいという想いから、タイヘイ株式会社に入社。現在は、管理栄養士として在宅向け商品の開発・販売とお電話でよせられるお客様からの食事に関するご相談の業務を行なっています。より多くの方が健康な日々を過ごせるように、食と健康に関する豊富な情報を発信していきます。
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