2021.10.05
血糖対策
メタボ対策
健康食
管理栄養士に聞いた!炭水化物抜きダイエットのコツやおすすめレシピを紹介
ダイエットに関心のある人なら「炭水化物抜きダイエット」や「糖質制限」について聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか?炭水化物以外は自由に食べられるというイメージから手軽に取り組めそうと思う人も少なくないでしょう。
しかし、糖質は体にとって大切な栄養素でもあるため、正しい方法で取り組まないと思わぬリスクもあります。
そこで今回は、炭水化物抜きダイエットを成功させるコツやおすすめのレシピについて、管理栄養士に解説していただきました。
目次
1.炭水化物の重要な働きと炭水化物抜きダイエットについて
まずは炭水化物の働きと、炭水化物抜きダイエットがどういうものかについて説明します。
炭水化物の働きについて
炭水化物はタンパク質や脂質と並ぶ3大栄養素のひとつで、エネルギー源になる「糖質」と、消化されずほぼエネルギーにならない「食物繊維」の2つに分類されます。このうち、糖質は1gあたり約4kcalのエネルギーを生み出し、脳や体の大切な動力源として欠かせません。
特に、脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源としており、1日で120gも消費するといわれています。正常な判断や思考力を保つためにも炭水化物は大切な栄養素です。
炭水化物抜きダイエットは「糖質制限」がカギ
炭水化物抜きダイエットは「糖質制限ダイエット」「低糖質ダイエット」とも呼ばれます。炭水化物に含まれる糖質の摂取量を制限して新たな脂肪の蓄積を抑えつつ、体内のタンパク質や脂質を糖に代わるエネルギー源として燃焼させることで、ダイエットにつながるといわれています。
2.炭水化物抜きダイエットのメリットとデメリット
炭水化物抜きダイエットのメリットとデメリットの両方があります。それぞれについて詳しくみていきましょう。
炭水化物抜きダイエットのメリット
炭水化物抜きダイエットは、脂質などを控える「カロリー制限」と比べて食事量や肉類の摂取量をそれほど気にしなくてもよいのがメリットです。糖質以外は割と自由に食べられることから、ストレスなくダイエットを続けられるはずです。
また、水分と結びつきやすい糖質の摂取を抑えることで、むくみを防げる利点もあります。余分な糖質がタンパク質と結びついて細胞を劣化させる「糖化」の予防も期待できるでしょう。
炭水化物抜きダイエットのデメリット
炭水化物抜きダイエットのデメリットとして、太りやすい体質になることがあげられます。糖質、すなわちエネルギーが不足すると体が飢餓状態になり、わずかな食事からでも脂肪をため込もうと働くからです。さらに、筋肉が分解されて基礎代謝が落ちるため、ますます脂肪が減りにくくなります。
ほかにも体内の糖が欠乏すると、脂肪が分解されケトン体というエネルギー源が取り出されますが、このケトン体が増えると血液の酸性度が上昇し、腹痛や吐き気、意識障害や昏睡、生命の危機が生じることもあります。
医師の指導を受けない極端な糖質制限は危険なため、適切な栄養管理が重要です。
3.炭水化物抜きダイエットを行ううえでのポイント
炭水化物抜きダイエットを成功させるうえで、押さえておきたいポイントについて確認していきましょう。
最低限の糖質は摂取する
炭水化物抜きダイエットと言っても、最低限の糖質は摂取する必要があります。例えば基礎代謝量を1,500kcal/日とした場合、1日約100gの糖質を摂取する必要があります。
もし過剰な糖質制限によりエネルギー不足に陥ると、頭痛やめまい、精神状態が不安定になるなどの低血糖症状に陥る可能性があるので注意しましょう。
また、摂取エネルギーの減少による筋肉の分解を防ぐため、栄養バランスの取れた食事を心がけ、タンパク質や脂質をしっかりと取り込むことも大切です。
長期的な継続を目指す
糖質制限により脂肪がエネルギーになりはじめるまで2週間から3か月はかかるといわれているため、長期的な継続を心がける必要があります。
体重の減少が見られたからといって、すぐに辞めたり食事内容を戻したりすると、リバウンドする可能性があります。短いスパンで糖質制限を繰り返すと効果が出にくい体質になってしまうため、長い目で見て続けることが大切です。
成長過程の若者や糖尿病、内臓疾患がある人はNG
炭水化物抜きダイエットは体のエネルギー源である糖質を制限することから、成長過程にある若者にはおすすめできません。
血糖値を下げる投薬やインスリン注射をしている人、腎臓や肝臓に疾患がある人も避けるべきです。持病がある場合は自己判断で行わず、必ずかかりつけ医に相談しましょう。
4.糖質制限の目安と食材選びのコツ
糖質制限を行う際は、適切な摂取量を知るとともに、適切な食べ物を選ぶことが大切です。ここからは糖質制限の目安と、食材選びのコツをお伝えします。
糖質制限の目安
1日当たりの糖質摂取量の目安は70~130gです。1食当たり25~40g(※白米ならお茶碗半分程度)を目安にしましょう。
制限する糖質が多い食材
炭水化物抜きダイエットを行ううえで、以下の食材は糖質多く含んでいるため注意しましょう。
白米や玄米 |
麺類やパン |
あわやきびなどの雑穀類 |
小麦粉や片栗粉 |
いも類、にんじん、れんこんなどの根菜類 |
とうもろこし、玉ねぎ、かぼちゃなど甘い野菜 |
果物全般 |
玄米や穀物、果物などはダイエット食材として有名ですが、糖質が低いとは限りません。粉物を使う揚げ物やお好み焼きも糖質制限中は控えたほうがよいでしょう。砂糖やみりん、ソースやケチャップなど甘みが強い調味料も糖質が多いので要注意です。
積極的に摂りたい食材
以下に紹介する食材は炭水化物ダイエット中に積極的に摂っていただきたいものです。
肉 |
魚 |
卵 |
大豆製品 |
水分 |
葉物野菜、ブロッコリー、トマトなど糖質が少ない野菜 |
糖質に代わるエネルギー源となるたんぱく質と脂質は、しっかり摂ることが大切です。肉類、魚、豆腐、卵などを意識して摂りましょう。また、体内の糖質が減ると水分を蓄えにくくなるため、水分補給をこまめに行ってください。
炭水化物を控えると食べられる野菜の種類も限られてしまいます。葉物野菜やブロッコリー、トマトなど、糖質が少ない野菜で食物繊維とビタミンを補いましょう。
5.管理栄養士による炭水化物抜きダイエットのおすすめレシピ
以上のように、炭水化物ダイエットでは適切な食材を見極めて糖質を制限しつつ、必要な栄養を効率的に摂取していく必要があります。
そこで、管理栄養士がおすすめする炭水化物抜きダイエットにぴったりなレシピを紹介します。どれも簡単にできて栄養満点なので、ぜひ試してみてくださいね。
白い麻婆豆腐
まずは辛くない白い麻婆豆腐の作り方について紹介します。
【材料】
豚ひき肉 100g
豆腐 1丁
味噌 大さじ1/2
にんにく 少々
しょうが 少々
鶏がらスープ 大さじ1
豆乳 100ml
水 100ml
【作り方】
まず豚ひき肉をフライパンで炒め、そこに水と鶏がらスープ、味噌、にんにく、しょうがを加えます。そのまま煮立ったら豆腐と豆乳を入れ、沸騰しないように気を付けながら温めて完成です。味にアクセントがほしい場合は、お好みでラー油やわさびなどを加えましょう。
サーモンとアボカドのクリームチーズ和え
次に、おつまみにもおかずにもなるサーモンとアボカドのクリームチーズ和えのレシピを解説します。
【材料】
刺身用サーモン お好み量
アボカド 1個
クリームチーズ 6個
醤油 適量
わさび 適量
【作り方】
サーモンとアボカド、クリームチーズを同じ大きさに切りそろえます。アボカドはあらかじめ角切りにして食べやすい大きさにしておきましょう。器に醤油をいれたらわさびを溶かし込むように混ぜます。最後に材料をすべて和えたら完成です。
鶏肉の柚子胡椒焼き
さっぱり食べられる鶏肉の柚子胡椒焼きの作り方について見ていきましょう。
【材料】
鶏もも肉 300g
柚子胡椒 大さじ1
サラダ油 大さじ1
ポン酢 大さじ2
【作り方】
ポリ袋に一口大に切った鶏もも肉と柚子胡椒を入れてよくもみ込みます。中火に熱したフライパンにサラダ油を引き、鶏もも肉の皮側から焼いていきます。焼き色がついたら裏返して、弱火で中までしっかり火が通るよう蒸し焼きにしましょう。
こんがりと焼き上がったらポン酢をかけて盛り付けて完成です。大根おろしを添えてさっぱりいただくのもおすすめですよ。
6.手軽で安全な糖質制限には宅配弁当が便利
炭水化物抜きダイエットでは糖質に配慮した食事を続けていく必要がありますが、レシピを調べて調理する手間や低血糖症状などのリスクを考えると、糖質量の少ない宅配弁当を注文するのもひとつの手ではないでしょうか。
例えば、タイヘイの宅配弁当「糖質少なめセット」は管理栄養士による監修のもと、1食あたりの糖質が17.0g以下に抑えられています。エネルギーやタンパク質は適切に摂れるように計算されているので、糖質制限によるエネルギー不足の心配もありません。
また、冷凍タイプの弁当だからストックもでき、電子レンジで温めるだけですぐに食べられるのもポイントです。
洋食を食べたい気分のときは、糖質50%オフのパスタを使用した冷凍パスタシリーズもおすすめです。タイヘイの「糖質オフシリーズ」の冷凍パスタは、1食あたりの糖質がわずか12~18g。これなら糖質制限中でも気にせず食べられますね。
「ボロネーゼ」「ツナとほうれん草の和風パスタ」「あさりとキャベツのオイルパスタ」の3種類から選べるので、気分にあったものを食べる楽しみもあります。
7.まとめ
炭水化物抜きダイエットとは、脂肪に代わりやすい糖質の摂取量を制限する減量方法で、1日70~130g程度の糖質を摂取し、長期間かけて継続していくことがポイントです。
ただし、糖質はエネルギー源でもあるため、極端な制限は低血糖症など健康への影響やリバウンドが起こりやすくなる可能性があります。白米や麺類などの炭水化物は量を抑えながら、肉や野菜、大豆製品などの食品とともにバランスよく取り入れることが大切です。
長期的に取り組んでいくことを考えると、管理栄養士の監修による糖質が少なめに調整された宅配弁当を利用するのもおすすめです。自分に合った方法で無理なく炭水化物抜きダイエットを続けていきましょう。
管理栄養士資格、栄養士資格、フードスペシャリスト資格
食事療法が必要な方や老若男女問わず、心身ともに健康になれるお食事のお手伝いがしたいという想いから、タイヘイ株式会社に入社。現在は、管理栄養士として在宅向け商品の開発・販売とお電話でよせられるお客様からの食事に関するご相談の業務を行なっています。より多くの方が健康な日々を過ごせるように、食と健康に関する豊富な情報を発信していきます。
関連記事
-
この記事が気に入ったら
いいねしよう!最新記事をお届けします。